プロ野球

西武が2試合連続完封勝利でマジック「5」。辻監督「この大事な時に素晴らしい」。ソフトバンクは連敗ストップ。楽天は3位浮上

氏原英明

2019.09.20

楽天は則本がエースの投球でCS争いを譲らず。(C)朝日新聞社

 プロ野球のペナントレースはパ・リーグの3試合を行い、優勝マジックを「6」としていた首位の西武が2−0で日本ハムに完封勝ちした。2位ソフトバンクは4−3でオリックスに競り勝って連敗ストップ。CS圏内を争う直接対決は楽天が2−0でロッテに勝ち、3位に浮上した。

 ここへきて投手力が活気付いてきた。
 首位・西武が2試合連続の完封勝利で優勝マジックを「5」とした。
 この日先発した十亀剣は、前回登板に続く好投。前回のソフトバンク戦は序盤にチャンスを多く作られたが、この日は8回途中までを投げて4安打無四球無失点に抑えるほぼ完璧に近いピッチングだった。2試合連続で無四球は自信になったに違いない。

 打線は1回表に秋山翔吾、源田壮亮、森友哉の3連打で1点を先制。その後は相手投手に抑えられたが、6回裏に1死、一塁から栗山巧が左中間を破る二塁打を放つと、一塁走者の山川穂高が長躯ホームイン。貴重な追加点を挙げた。

 2−0の僅差の展開ながら十亀は8回途中まで投げ、その後を小川龍也、平井克典で8回を乗り切り、9回は守護神の増田達至が3人で締めて完封リレーを完成させた。
 9月11日の対ソフトバンク戦。西武は先発のニールの好投により4−1で勝利した。その際、捕手の森が「これまでロースコアの試合は少ないですけど、こういう試合ができたことはバッテリーとしてはすごく嬉しいことですね」と話していたが、その日以来、先発投手陣の奮闘が続いている。打線が看板と言われてきたチームが投手戦でも勝ちきれるようになったことは大きい。

 約2ヵ月ぶりの勝利となった十亀は「僕の勝ち負けはどうでもよくて、優勝マジックがある中で、僕のできることはこういうことしかない。前回に続いて自分の仕事ができた。テンポよく投げれた分、こういう展開にできた」と笑顔を見せ、辻監督も「この大事な時に、2試合連続完封ができてたことは素晴らしいです」と手応えを口にした。