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MLB

自己ワースト6四球&3暴投で4回5失点の菊池雄星。「ベタンコートでさえ振らない」と地元記者が制球難に絶望

SLUGGER編集部

2020.09.19

制球が乱れ続けた菊池に、地元記者も擁護することはできなかった。(C)Getty Images

制球が乱れ続けた菊池に、地元記者も擁護することはできなかった。(C)Getty Images

 シアトル・マリナーズの菊池雄星は現地時間18日、敵地で行われたサンディエゴ・パドレス戦に先発するも、4回5失点KO。2回から毎回2人以上の走者を許す苦しい展開で、4回にマニー・マチャドに3ランを打たれて炎上した。

 原因は明らかだった。ひとえに制球難につきる。初回こそ3者凡退に仕留めたものの、2回にこの日初めての四球を出すと、3回は3四球、4回にも2つ与えて計6四球は2019年6月23日のボルティモア・オリオールズの5個を上回り、メジャー自己ワーストを記録。

 この日のコントロールの荒れぶりは画像で確認ができる。打者が見極めに苦しむ際どいゾーンに投げられておらず、とにかくすっぽ抜けやワンバウンドなどが多く、暴投3回もメジャーワーストだった。
 
 果たして、荒れた荒れた菊池の投球に半ば絶望感を示したのが、地元『シアトル・タイムズ』の人気記者ライアン・ディビッシュである。同氏は自身のツイッター(@RyanDivish)にて「ストライクゾーンをまったくコントロールできていない。コマンド(狙ったところに投げる能力)に欠け、ユリ・ベタンコートでさえ振ることがないような、あまりに打者と勝負できていない球が多すぎる」と、菊池の制球難を酷評した。

 ベタンコートはマリナーズなどメジャー9年間で1057安打を放った内野手で、14年にはオリックスでもプレーした。彼のスタイルは究極の「早打ちフリースウィンガー」。とにかく何でも振るため、四球を全然稼ぐことができず、通算四球率3.3%(平均8%前後)、ボール球スウィング率33.3%(平均25%前後)という数字である。

 そんな球界ワーストレベルの選球眼だったベタンコートですら、この日の菊池の制球では振らないというのは、相当に評価が低いということに他ならない。菊池は今季8先発を終えて2勝4敗、防御率5.93。球威自体は1年目より大きく向上しているものの、結果的に現在の成績は6勝11敗、防御率5.46だった昨季からほとんど前進していない。残り多くて2登板、来季以降に明るい兆しとなる材料を見つけられるだろうか。

構成●SLUGGER編集部

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