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プロ野球

【今週のセ・リーグ展望】巨人戦に4勝12敗の阪神は甲子園での伝統の一戦で意地を見せるか

氏原英明

2020.09.29

近本は今季の巨人戦で打率1割台ながら5本塁打を放っている。写真:産経新聞社

近本は今季の巨人戦で打率1割台ながら5本塁打を放っている。写真:産経新聞社

●広島-巨人(マツダスタジアム)
【予告・予想先発】
29日(火)遠藤淳志-菅野智之
30日(水)野村祐輔-田口麗斗
1日(木)スコット-桜井俊貴

 優勝マジック「24」の巨人は向かうところ敵なし。先週も5勝1敗で圧倒的な力を見せた。一方は広島はなかなか投打が噛みあわない。先週は東京ドームでの巨人3連戦で3連敗を喫してしまった。

 初戦先発の菅野は開幕12連勝を目指しての登板。先週の広島戦は8回3失点と粘ったが、9回にクローザーが追いつかれて勝ち星を逃した。2戦目の田口は3連勝中。内容に結果が伴うようになってきた。前回登板では惜しくも完投を逃したが、地元の広島では投げ切りたい。打線は吉川尚輝、松原聖弥の1、2番コンビが定着してきた。3番の坂本勇人から6番の中島宏之まで状態がいいから、2人の出塁が生きている。2番の松原はつなぐだけでなくパンチ力も秘め、攻撃型2番の印象が出てきている。

 一方、広島の初戦先発・遠藤は先週に続いて菅野との投げ合い。この時は4回にチームが逆転し、菅野に投げ勝つ期待感が渦巻く中、5回裏にひっくり返された。その反省を今回の投げ合いで生かせるか。木曜日は二軍で先発としてまずまずの投球を見せているスコットか。ジョンソン、薮田和樹の可能性もある。打線は田中広輔の状態が上向いてきた。鈴木誠也、松山竜平の状態も良く、會澤翼も復帰。ただ、味方投手がいい時に限って打ちあぐねることも多いのが難点で、何とかうまく噛み合わせたい。
 
●阪神-中日(甲子園)
【予告・予想先発】
29日(火)高橋遥人-勝野昌慶
30日(水)青柳晃洋-大野雄大
1日(木)斎藤友貴哉-ロドリゲス

 コロナ禍に見舞われた阪神は総力戦体制で臨む。ただ、初戦先発・高橋、2戦目の青柳はローテーション通り。4試合も勝利から遠ざかっている2人だが、対中日戦は高橋が8回1失点、青柳は3戦3勝と相性がいい。3戦目は斎藤と予想したが、まったく読めない。2試合連続中継ぎ起用の藤浪晋太郎の先発は見送られたとみた。打線は調子の良かった糸原健斗、レギュラー格の木浪聖也が離脱。北條史也や植田海にとってはチャンス到来で、何とか結果を残したい。

 中日は今季ここまで甲子園で0勝6敗。この6試合のトータルスコアは14-45と圧倒的な差をつけられている。2戦目先発予定のエース・大野雄は前回の阪神戦登板が7月24日。その次の試合から6連続完投を達成しており、当時とは天と地くらいの差がある。今こそエースの力を見せたい。3戦目はロドリゲスを復帰させるのではないか。

 打線はそろそろファームから石川昂弥、根尾昂、伊藤康祐など若い力を上げてきたい。Aクラス入りの可能性もまだ残されているが、来季へ向けた戦力整備も考慮すべきだろう。1番の大島洋平、キャプテンの高橋周平は好調をキープしている。その中に若手を組み入れていくのは、今のうちしかできない、明るい未来を想像できる打線を組んでほしいものだ。
 

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