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MLB

「リベンジ成功!」。1ヵ月前に“ビーンボール”を投じられた左腕キラーがチャップマンから勝ち越し弾でレイズがヤンキースに勝利!

SLUGGER編集部

2020.10.10

伏兵の一発は伏線だらけのシチュエーションで飛び出し、レイズを勝利に導いた。(C)Getty Images

伏兵の一発は伏線だらけのシチュエーションで飛び出し、レイズを勝利に導いた。(C)Getty Images

 回りまわってくるものだ。

 現地時間10日に行われた地区シリーズ第5戦、タンパベイ・レイズ対ニューヨーク・ヤンキースの一戦は、まさにこの言葉が思い浮かぶ展開となった。勝ったチームがシリーズ突破を決める負けられない戦いは、両軍の投手陣が踏ん張り、7回まで両者の得点はソロ本塁打のみ。その中で迎えた8回裏2死、“因縁”の対決が見られた。マイク・ブロッソー対アロルディス・チャップマンの対戦だ。

 1ヵ月前の9月1日、 ヤンキースが2点をリードして迎えた9回。2死から打席に立ったブロッソーへの初球で、ヤンキースの守護神チャップマンが投じた100.5マイル(161.7キロ)の速球はブロッソーの頭部付近へ。間一髪のところで打者は回避したものの、両軍ベンチが一触即発となる不穏なムードが漂った。

 現地映像でもこの1日の映像が何度も使われながら、ブロッソーとチャップマンの対戦に注目。2球で追い込まれたブロッソーだが、ボールを見送り、ファウルで粘ると10球目。インコースの1002,2マイル(160.5キロ)を一振りした打球はそのまま左中間スタンドへ。雄叫びを上げるブロッソーとレイズベンチ。この一発が勝ち越し本塁打となり、レイズはリーグ優勝決定シリーズへと駒を進めた。
 
 この瞬間を見たファンも「リベンジ成功!」「完璧な逆襲だ」「すごすぎる一発」「チャップマンはまたやらかした」と大興奮でブロッソーの本塁打を称賛した。「チャップマンがやらかした」のは昨年のア・リーグ優勝決定シリーズ第6戦、ホぜ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)にサヨナラ本塁打を浴びて敗退したことを思い出したコメントだ。

 ちなみに、ブロッソーは左腕キラーとして知られ、今季は左腕に47打席で打率.333、4本塁打、OPS1.121(右は51打席で.273、1本、.759)とよく打っており、左のチャップマンを苦にしなかった形だ。

 日本目線でも、筒香嘉智が所属するレイズと、田中将大が所属するヤンキースとの戦いとあって注目度は高かったが、メジャー1年目の筒香のチームが生き残った形だ。もっとも、筒香はポストシーズンで結果を残せず、ベンチを温めることが多くなっている。2008年以来のワールドシリーズを目指すレイズのために、その打棒が復活するか注目したい。

構成●SLUGGER編集部
 
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