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プロ野球

キャリアハイの30セーブを挙げて優勝に貢献。西武のクローザー・増田達至を復活に導いた2つの経験

氏原英明

2019.09.25

昨年は不振でクローザーの座を剥奪された増田。しかし、そこで得た経験が今季の復活につながった。写真:徳原隆元(THE DIGEST写真部)

昨年は不振でクローザーの座を剥奪された増田。しかし、そこで得た経験が今季の復活につながった。写真:徳原隆元(THE DIGEST写真部)

 2連覇を決める最後のマウンドは、やはり、この男しかいなかった。
 
 今季、キャリアハイとなるシーズン30セーブを記録。増田達至は連覇を果たした西武に欠かせない存在となった。


「ピッチャーはいろいろ言われながら増田、平井(克典)が中心になって、もがいて頑張ってくれた。今年は勝って優勝を決められたので、最後は増田しかいないなと」

 優勝インタビューでの辻発彦監督の言葉だ。

 とはいえ、今季が始まった頃の増田の役回りは、良く言ってセットアッパー、リリーフ陣のうちの一人といってよかった。

 ルーキーイヤーから6年連続して40試合以上に登板。2016年から抑えを務め、2年連続で28セーブを挙げたが、しかし、昨季は防御率5点台と大いに苦しんだ。チームはリーグ優勝を果たしたものの、増田自身は
クローザーの役を解かれたばかりか、勝利の方程式からも外され、二軍降格の屈辱も味わった。
 しかし、そんな経験が彼にはプラスになった。

 というのも、長年の勤続疲労がたたり、いつしか、日々の練習において「疲労を取ること」ばかりに重きを置いていたことに気付いたからだ。

「二軍に落ちた時に、自分の体の弱い部分に気付けた。疲れを取るばかりではなくて、強化することが大切だなと思いました」と増田は話している。


 昨シーズン終盤、増田のパフォーマンスはやや復調したが、筋力の強化を年間通して続ける重要性を理解したことがその背景にあった。この経験を基に、増田は今季のキャンプインから身体の強化を続けてきた。
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