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プロ野球

【パ・リーグ球団別採点】過去10年のドラフト1位指名の成功度は?│常勝軍団ソフトバンクがまさかの低評価

出野哲也

2020.11.28

森(左)昨年、吉田正(中)は今年、首位打者に輝いた。一方、鳴り物入りでプロ入りした斎藤(右)は期待を裏切っている。写真:徳原隆元、産経新聞社

森(左)昨年、吉田正(中)は今年、首位打者に輝いた。一方、鳴り物入りでプロ入りした斎藤(右)は期待を裏切っている。写真:徳原隆元、産経新聞社

 よく言われることだが、ドラフトの本当の評価は何年か経ってみないと分からない。では、セ・リーグ6球団の過去10年間のドラフト1位指名は果たして成功したと言えるのか。それぞれのチームを採点してみた。
★:抽選で交渉権を獲得、*:外れ1位

●オリックス 85点
2010    後藤駿太*    外野手    前橋商高
2011    安達了一*    内野手    東芝
2012    松葉貴大*    投手    大阪体育大
2013    吉田一将    投手    JR東日本
2014    山崎福也    投手    明治大
2015    吉田正尚    外野手    青山学院大
2016    山岡泰輔    投手    東京ガス
2017    田嶋大樹★    投手    JR東日本
2018    太田椋*    内野手    天理高
2019    宮城大弥*    投手    興南高

 チーム自体は低迷が続いているけれども、ことドラフト1位指名に関してはここ10年のパ・リーグで最も成果を上げていると言っていいのではないか。しかも、クジ引きは外れ1位抽選も含めて1勝9敗と、とことん運に見放されているにもかかわらず、である。特に評価したいのが、15年に単独指名で吉田正を手に入れた点で、今では球界トップレベルの強打者に成長。16年の山岡も、田中正義(創価大→ソフトバンク)に人気が集中する中での単独指名で、結果的には大正解だった。安達も球界を代表する好守の遊撃手として鳴らし、太田、宮城もまだ結論を出すには時期尚早だが二軍では好成績を残しており、将来が非常に楽しみだ。
 
●西武 75点
2010    大石達也★    投手    早稲田大
2011    十亀剣    投手    JR東日本
2012    増田達至*    投手    NTT西日本
2013    森友哉    捕手    大阪桐蔭高
2014    高橋光成    投手    前橋育英高
2015    多和田真三郎    投手    富士大
2016    今井達也    投手    作新学院高
2017    斎藤大将*    投手    明治大
2018    松本航    投手    日本体育大
2019    宮川哲*    投手    東芝

 10年間で9回投手を指名し、うち7人は(外れ1位も含め)大学・社会人出身。6球団競合を引き当てた大石は期待を裏切ったが、多くは一軍の戦力として一定以上の働きを見せている。増田はクローザーとして長期にわたり貢献。自律神経症を患い、先日、戦力外通告を受けた多和田も18年には最多勝を獲得している。高卒入団の高橋光も本格化の兆しを見せており、今井や松本もまだまだではあるが一軍の戦力にはなっている。その中で、唯一野手指名の森友哉は、19年にMVPを受賞するなど大成功。松井裕樹(桐光学園高→楽天)、大瀬良大地(九州共立大→広島)に人気が集中する中、単独指名を成功させた。
 

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