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「入札に向けた準備が整っている」菅野智之に4球団が興味と米メディア。実力も高く評価

白鳥純一

2020.12.10

米メディアは菅野の実像を表す情報として、ウィーラーのコメントも掲載した。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 巨人の菅野智之投手が、日本時間の12月8日(アメリカ時間12月7日)にポスティングシステムの申請を発表したことを受け、菅野に対する現時点での評価や獲得を検討しているMLB球団の動向をアメリカの各メディアが報じている。

『ESPN.com』では、「メジャー球団は菅野智之の入札開始に向けた準備が整っている」というタイトルで記事を掲載。「入札期間は、現地時間の8日火曜日の午前8時から来年1月7日の午後5時まで。菅野を獲得した球団は、現在の彼の年俸(およそ2500万ドル)の20%相当の代金を、巨人に支払う予定となっている。10月11日に31歳になった菅野は右投げで、今シーズンは20試合に登板。14勝2敗、防御率1.97の成績を収め、3度の完封勝利も記録している」と、ここまでの実績を紹介し、「2017年に行われたワールドベースボールクラシック準決勝の対アメリカ戦では、日本代表の先発投手として登板した菅野。6回を81球、被安打3、奪三振6、与四球1、失点1(自責点0)の成績。その実力を垣間見せた」と、その実力が申し分ないことを伝えている。
 
 そして『MLB.com』では、「最速95マイル(およそ152キロ)のスピードボールに加えて、切れ味のあるスライダー、フォークボールやチェンジアップも武器にしている」というMLBスカウトが見た菅野の特徴と、「菅野の制球力は天才的。大舞台での投球に慣れている」というフランク・ハーマン投手(ロッテ)や、今シーズンは巨人の一員として共にプレーしたゼラス・ウィーラー外野手の「彼は知的で巧みな投球術を備えた投手。ジャイアンツでも日本人や外国人選手とも仲良くしていましたし、MLB球団に移籍しても、すぐに適応出来るでしょう。チームメートの菅野がメジャーリーグに挑戦できると確信しています」というコメントを併せて掲載している。

 そして記事内では「情報筋によると、NPBで残した実績は、前田健太や田中将大と同等の菅野に対して、サンフランシスコ・ジャイアンツ、サンディエゴ・パドレス、ニューヨーク・ヤンキース、ボストンレッド・ソックスなどが関心を示している」と、菅野に入札する可能性がある具体的な球団についても言及している。

 今シーズンの菅野は、開幕から順調に白星を積み重ね、プロ野球新記録の開幕投手となる13連勝を達成。14勝を挙げて2年ぶり3度目となる最多勝と、初の勝率1位にも輝いた。来シーズンは、どのユニフォームに袖を通すことになるのか、今後の動向に注目だ。

文●白鳥純一(フリーライター)
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