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プロ野球

田澤純一に浮上した第3の選択肢。台湾球団・味全が熱視線をおくる最大の理由とは?

THE DIGEST編集部

2020.12.18

メジャーで活躍しながら今年のドラフト会議で指名されなかった田澤。しかし台湾球界は、それをチャンスと捉えたようだ。(C)Getty Images

メジャーで活躍しながら今年のドラフト会議で指名されなかった田澤。しかし台湾球界は、それをチャンスと捉えたようだ。(C)Getty Images

 この男の“去就”に新たな噂が舞い込んできた。台湾メディア『Apple Daily』は18日、「味全ドラゴンズはメジャーリーグのスター、ジュンイチ・タザワを来季のメンバーとしてリクルートしている」との見出しで、田澤純一の台湾球界入りの可能性を報じている。

 同紙は、まだ何も決まっていないとしつつも、チームリーダーの取材を基に、すでに田澤へのコンタクトを取ったとし、これまでの経歴を紹介する“熱”の入れようだ。田澤が2007年に台湾で行われたW杯で同地に訪れたこと、そして翌年のドラフトでは指名を拒否して直接メジャーリーグに移り、「日本のアマチュア選手の古いしきたりを打ち破った。そしてこれは、“田澤ルール”と呼ばれている」といったことまで言及している。
 
 記事では、田澤はレッドソックスなどで活躍し、メジャー通算388試合で21勝26敗、89ホールド、防御率4.12を記録して「救援投手として成功を収め、パフォーマンスも良かった」と評価。しかし過去2年間はメジャー昇格ができず、今季は日本の独立リーグである武蔵ヒートベアーズに参戦。“田澤ルール”が撤廃されてドラフト会議に挑んだものの、「どのチームも指名しなかった」と続ける。そして「これこそが、味全ドラゴンズが彼にコンタクトした最大の理由」だと述べている。

「チームには数多くの若手投手がいるけれども、チームを安定させる経験を持ったベテラン投手を必要としている。もしタザワが加われば、チームに有形無形の価値をもたらしてくれるはずだ」と高く評価した。

 ドラフト会議終了後、田澤に関する去就は不透明のまま。コロナ禍が収まればアメリカ球界に再チャレンジ、メジャー年金満額(10年)まであと1年をどうにかもぎ取るのか、それとも日本の独立リーグで戦うというオプションが考えられていた中で、台湾という“第3の選択肢”が浮上してきている。

構成●THE DIGEST編集部
 
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