プロ野球

【球団別即戦力ルーキー診断:パ・リーグ】楽天・早川、日本ハム・伊藤の大卒投手は期待大。オリックスのオールドルーキーも要注目!?

西尾典文

2021.01.13

完成度の高さが評価され、新人王有力候補に挙げられている早川。1年目からローテーション定着が期待される。写真:山手琢也

 2月1日のキャンプインを控えて、ルーキーの入寮と合同自主トレが話題となる季節となった。ファンが特に気になるのは、やはり今年のチーム成績を直接左右する"即戦力"ルーキーが誰かということではないだろうか。そこで、1年目から一軍の戦力となる可能性が高い選手を球団ごとに紹介していこう。

▼ソフトバンク
中道佑哉(育成2位・投手・八戸学院大)
 支配下で指名した5人全員が高校生で、チームの層の厚さを考えても1年目から戦力として期待している選手はいないと考えられる。強いて挙げるとすれば、育成2位の中道だろう。スピードは140キロ台前半だが独特のボールの角度があり、変化球で腕が振れるのも持ち味。大竹耕太郎(17年育成4位)のように、いきなり支配下を勝ち取る可能性もあるだろう。
▼ロッテ
鈴木昭汰(1位・投手・法政大)
 高校(常総学院)時代からまとまりのある投手だったが、大学4年時に一気にスピードアップを果たしたサウスポー。逆に制球力が落ちたようにも感じるが、ストレートを見せ球にして変化球で勝負できる投球術も持ち合わせている。左の本格派が不足しているチーム事情を考えると先発として期待したくなるが、プロで長いイニングを投げるとなるとまだまだ課題は多いだけに、まずはリリーフでの起用の方が持ち味は生きることになりそうだ。

▼西武
渡部健人(1位・内野手・桐蔭横浜大)
大曲錬(5位・投手・福岡大準硬式)

 渡部は4年秋に8本塁打、23打点の大活躍で1位指名に急浮上したスラッガー。パワーはもちろんだが、スイングに柔らかさがありボールを見る形も安定している。最初はプロの変化球に苦労しそうだが、慣れてくれば一軍でもホームランを量産する可能性も高い。投手で推したいのが5位の大曲だ。準硬式出身だが、スピードだけでなく変化球、コントロールも高レベル。4年春以降は硬式でも練習を重ねており、隠れた即戦力候補と言える。