楽天キャンプ2日目。金武町ベースボールスタジアムは、前日の好天とは打って変わって、小雨がぱらついていた。その雨を避けるように、この日の主役が小走りでブルペンへと滑り込む。
最速155キロのドラフト1位左腕・早川隆久は、この日が初ブルペン。引き締まった表情から、全球ストレートで37球。捕手を座らせて、小気味よいテンポで投げ込んだ。
「自分のボールをコントロールすることを意識して、ブルペンに入らせてもらいましたが、ある程度そこはできたかなというのはあります。今日に関しては制球力よりも気持ちよく淡々と投げるというのが、自分の中での課題かなと。7、8割くらい(の力)で、自分の投げたいボールを投げました」
キャンプ初ブルペンの自己評価は上々。自らの状態を見極めながら、今後は徐々に球数を増やし、先発で投げられるよう、調整を進めていくつもりだ。
その早川の投球を、すぐそばで見守っていたのが石井一久新監督。じっくり観察した期待のドラ1左腕をどう見ているのか。
「やはりいい素質というか、いいものを持っているなと思いました。ピッチングをしている時のバランスも良く、リリースポイントも安定してる。(今回は直球のみの投球だったが)シーズンに入っても2桁勝てるような要素のあるボールをしっかり投げられています」
能力の高さを改めて認識した様子だ。
「(試合で)ずっとセットポジションで投げることはない」と、今回のブルペン投球では、クイックモーションを試すなど、先のことを考えながら調整を進めている早川。この日も早速、石井監督にクイックでの投球術について質問するなど、貪欲な姿勢を見せていた。
「今のあのくらいの年齢の選手は、よくも悪くも自分というものを持っている」と、その姿勢を尊重しながらも、こんな捉え方もしていた。
「逆に、あまり考え過ぎずに少しアバウトにいってほしいというところも、こちらとしてはあります。最初から(考えたりして)備えあればというより、いろんなことで壁に当たって、解決してほしい。選手として大きくなるのは、そっちの方がいいかなと思っています」
先日、石井監督は「選手たちに求めることは対応力」と、話していた。
あらゆる事態を想定し準備を怠らなかったとしても、年間143試合行われるプロの戦いは予定通りにいくことばかりではない。備えることは大事だが、知識としてではなく多くの経験を経て、スケールの大きく成長を遂げ、将来チームを支える投手になって欲しい。そんな思いがあるのではないだろうか。
いずれにしても早川のプロ生活は始まったばかり。自らの考えをしっかり持つ黄金ルーキーが、石井監督の導きで、どんな投手へと成長を遂げていくのか。2人の化学反応がこの先、楽しみだ。
取材・文●岩国誠
【PHOTO】”マー君”の8年ぶり楽天復帰が電撃決定!笑顔で入団会見に臨む田中将大を特集!
最速155キロのドラフト1位左腕・早川隆久は、この日が初ブルペン。引き締まった表情から、全球ストレートで37球。捕手を座らせて、小気味よいテンポで投げ込んだ。
「自分のボールをコントロールすることを意識して、ブルペンに入らせてもらいましたが、ある程度そこはできたかなというのはあります。今日に関しては制球力よりも気持ちよく淡々と投げるというのが、自分の中での課題かなと。7、8割くらい(の力)で、自分の投げたいボールを投げました」
キャンプ初ブルペンの自己評価は上々。自らの状態を見極めながら、今後は徐々に球数を増やし、先発で投げられるよう、調整を進めていくつもりだ。
その早川の投球を、すぐそばで見守っていたのが石井一久新監督。じっくり観察した期待のドラ1左腕をどう見ているのか。
「やはりいい素質というか、いいものを持っているなと思いました。ピッチングをしている時のバランスも良く、リリースポイントも安定してる。(今回は直球のみの投球だったが)シーズンに入っても2桁勝てるような要素のあるボールをしっかり投げられています」
能力の高さを改めて認識した様子だ。
「(試合で)ずっとセットポジションで投げることはない」と、今回のブルペン投球では、クイックモーションを試すなど、先のことを考えながら調整を進めている早川。この日も早速、石井監督にクイックでの投球術について質問するなど、貪欲な姿勢を見せていた。
「今のあのくらいの年齢の選手は、よくも悪くも自分というものを持っている」と、その姿勢を尊重しながらも、こんな捉え方もしていた。
「逆に、あまり考え過ぎずに少しアバウトにいってほしいというところも、こちらとしてはあります。最初から(考えたりして)備えあればというより、いろんなことで壁に当たって、解決してほしい。選手として大きくなるのは、そっちの方がいいかなと思っています」
先日、石井監督は「選手たちに求めることは対応力」と、話していた。
あらゆる事態を想定し準備を怠らなかったとしても、年間143試合行われるプロの戦いは予定通りにいくことばかりではない。備えることは大事だが、知識としてではなく多くの経験を経て、スケールの大きく成長を遂げ、将来チームを支える投手になって欲しい。そんな思いがあるのではないだろうか。
いずれにしても早川のプロ生活は始まったばかり。自らの考えをしっかり持つ黄金ルーキーが、石井監督の導きで、どんな投手へと成長を遂げていくのか。2人の化学反応がこの先、楽しみだ。
取材・文●岩国誠
【PHOTO】”マー君”の8年ぶり楽天復帰が電撃決定!笑顔で入団会見に臨む田中将大を特集!