プロ野球

巨人の豪腕助っ人ビエイラ、初ブルペンで20球「楽しみながらしっかり投げる」〈SLUGGER〉

岩国誠

2021.02.12

ビエイラは初ブルペンで「しっかりコースに投げ分けることを意識して投げた」という。写真:岩国誠

 ベテラン・主力選手で構成されている巨人S班。沖縄・那覇で行われているキャンプは12日、第2クール2日目を迎えた。

 前日は台風を思わせるような暴風雨の中、終日、室内練習場でのメニューとなったが、この日は午前中から、グラウンドを使用した守備メニューを消化。サインプレーの確認では、この日からチームに合流したルビー・デラロサ投手を含めた全9投手が参加し、バント処理や牽制などの細かいプレーを一つひとつしっかりとこなした。

 その後、投手組はブルペンへ移動。この日は大竹寛投手、菅野智之投手、井納翔一投手、今村信貴投手、チアゴ・ビエイラ投手がブルペンで投球を行なった。

 今キャンプ3度目のブルペン入りとなった菅野は、この日、炭谷銀仁朗捕手を相手に、取り組んでいる一塁側のプレートを踏み、時折カーブを交えながら64球を投げた。「計画通りに進んでいるのでまずまずだと思います。(カーブを投げて)これからブルペンの数であったり、球数であったりを増やして行って、課題を見つけていくところです」と話し、自身のプランに沿って、順調に調整を進めていることを伺わせた。
 
 移籍1年目の井納は、小林誠司捕手を相手に、フォークやカットなど変化球を交えながら31球。「マウンドの硬さにも慣れて、指にかかるボールも増えてきたので良かったと思います。順調にきているのでストレートの精度をもっと上げていきたい」と、話した。

 来日2年目となるビエイラは、今シーズン初ブルペン。日本シリーズ第4戦ではMAX164キロを計測。自身最速は167キロという豪速球が持ち味の右腕だが、この日は明確なテーマを持っていた。

「今日は6割程度の投球でした。強いボールを投げるというよりもコントロール。しっかりコースに投げ分けることを意識して投げました。しっかり意識すれば自分はできると思っているので、そこをテーマに(ブルペンに)入りました」

 昨年27試合に登板したビエイラは24回2/3を投げ、防御率3.28。奪三振数27に対し、与四球は17。チーム内で10試合以上登板したリリーフ投手の中で、与四球率(BB/9、9回を投げた場合1試合に与える四球数)がワースト2位の6.20。平均は3.0と言われているだけに、制球力の改善は大きなテーマとなってくる。