プロ野球

【オリ熱コラム特別編】“メンタルモンスター”西浦颯大が踏み出した難病克服への第一歩

どら増田

2021.02.27

自慢の快足でフィールド狭しと駆け回る西浦の姿をもう一度見たいと、すべてのオリックスファンが願っている。写真:産経新聞社

 難病に指定されている両側突発性大腿骨頭壊死症と診断されたオリックスの西浦颯大が今月3日、「右大腿骨頭掻爬骨移植術」を受けた。昨年12月には左足に同様の手術を行っており、今回は2度目となる。

 前回に続き、骨盤の骨を取って粉々にして骨頭に移植する手術で、術後に関して西浦は「前回生き地獄だったので、麻酔の種類を変えてもらったんですけど、今度は3日目くらいからヤバかったですね」。と振り返っている。現在は車椅子で移動することも可能になり、ファンに向けて自身のSNSも発信し続けている。

「一生手術したくないです(笑)」と話す西浦だが、常にポジティブで明るく前を向いていこうとする気持ちにブレはない。現在、春季キャンプを行っているチームメイトに関しては「頑張ってほしい」と逆にエールを送った。来年は自分が宮崎に戻るビジョンを描いているのだろう。
 これから本格的なリハビリ生活がスタートするが、「前例がないので(どんなことをするのか)僕も分からない」と言う。入院生活も長期間となり、「食事はまぁ薄味です。入院中の息抜きはゲームです。今までまったくゲームなんかしてこなかったですけど、意外とハマりますね」と、制約がある中で自分なりに快適な入院生活を模索している。また以前、「パソコンを買ったので、覚えたい」と話していたが、「タイピングが少し早くなった」とのことで、こちらも少しずつ慣れてきている様子。

「SNSのコメントが励みになってますし、全部が印象に残ってます」。と話す西浦。コメントにはすべて目を通しているそうで、現在はファンやチームメイト、球団スタッフ、関係者、先輩や後輩などから送られてくる励ましの言葉が大きな支えになっている。

「まだ先は長いですが、待っててください。僕は"メンタルモンスター"なので心配は要らないです」