プロ野球

【2021展望:広島】新助っ人クロンは日本野球に適応できるか。ルーキー守護神・栗林にも注目

yuma

2021.03.23

オープン戦では苦しんだ新助っ人クロンだが、長い目で見ていくことも必要だろう。写真:滝川敏之

 いよいよ2021年のプロ野球が開幕する。頂点を目指す12球団それぞれの浮沈を左右するキーポイントとは一体どこなのか。注目選手も含め、球団ごとに見ていこう。

【2020年成績】
勝敗:52勝56敗12分(5位)
得点:523(2位)
失点:529(5位)
得失点差:-6(4位)

【展望】
 2016年からリーグ3連覇を果たしたが、その後は2年続けてBクラスに低迷。佐々岡真司監督が就任した昨季は、新人の森下暢仁が新人王に輝く活躍を見せたが、ブルペンが最後まで安定感を欠いた。ただ、侍ジャパンの4番・鈴木誠也や、二塁手では初の年間無失策を達成した菊池涼介など3連覇の主力は健在。再浮上するチャンスは十分にある。
 
【2021年のキーポイント】
●クロンは日本野球に適応できるか

 長距離砲の少ないチームにおいて、新外国人野手のクロンの働きが得点力向上に与える影響は大きい。しかし、オープン戦では打率が.100を切る低空飛行ぶりで、全打席の実に4割近くが三振とまともにバットに当たらない状態が続いた。特に変化球対応や外角のボールの見極めに苦しんでいる印象で、日本の野球への完全適応にはまだまだ時間がかかりそうだ。

 ただ、鈴木誠に師事したり休日返上で練習を行ったりと、適応への努力や真面目さは垣間見えている。多少、時間はかかるかもしれないが、よく比較対象に挙がるエルドレッドも最初から活躍したわけではない。今季のキーマンの一人でもあるだけに、長い目で見守る必要があるだろう。