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高校野球

背番号17が放った大会第1号本塁打。昨秋はメンバー外だった東海大菅生・鈴木悠がやってのけた大仕事〈SLUGGER〉

氏原英明

2021.03.24

5日目にして飛び出した大会第1号本塁打を放ったのは意外な伏兵だった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

5日目にして飛び出した大会第1号本塁打を放ったのは意外な伏兵だった。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 今大会の第1号本塁打は、昨秋はメンバー外だった男によってもたらされた。
 
 大会第5日第1試合の2回裏、東海大菅生の攻撃の先頭打者だった鈴木悠平が5球目のスライダーを豪快に捉えると、打球は左翼ポールを巻く特大の本塁打になった。今大会13試合目にして初のホームランである。
 
 東海大菅生の背番号「17」鈴木悠は“快挙”の一発をこう振り返る。

「自分でも今、びっくりしています。ベースを回っている時に歓声が聞こえてきて、夢のようでした。思い切って振り切れたところが良かったです」

 練習試合を含め、高校入学からのホームランはたった3本。公式戦初打席で大仕事をやってのけた。若林弘泰監督も「もともとパンチ力のある選手でしたけど、いきなり大舞台で大きいホームランを打つのは大したもの。これからも期待できる」と絶賛した。
 
 昨秋の悔しさをバネにしてきた選手だ。

 東京都大会を制覇した歓喜の輪に入ることができず、冬場はバットを振り続けた。1日500スウィング以上を振り込み、力をつけた。

 鈴木悠は言う。

「バッティングは下半身が大事だと思うので、スクワットとかをしてきました。だいぶ、体が強くなったなと思います。昨秋はベンチ入ってなかった。でも、チャンスだと思いました。人一倍の努力をしてきて、(年が明けてから)試合にも出ることができた。やってきた良かったなと思います」

 中学時代はホームランを量産したスラッガーだ。中学3年時のボーイズリーグ全国大会では、高校野球の大阪大会決勝戦の舞台でもある、広い舞洲ベースボールスタジアムで一発を放っている。本人にとっても思い出のホームランだそうだ。
 
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