プロ野球

【2021展望:巨人】新加入・梶谷の上位定着と菅野に次ぐ先発投手確立が日本一への条件〈SLUGGER〉

巨人ファンによるデータ至上主義論

2021.03.26

FAで加入した梶谷がテーブルセッターとして定着できれば、得点力はさらに向上するはずだ。写真:山手琢也

 いよいよ2021年のプロ野球が開幕する。頂点を目指す12球団それぞれの浮沈を左右するキーポイントとは一体どこなのか。注目選手も含め、球団ごとに見ていこう。

【2020年成績】
勝敗:67勝45敗8分(1位)
得点:532(1位)
失点:421(1位)
得失点差:+111(1位)

【展望】
 昨季は開幕から危なげない横綱相撲を展開。得点リーグ最多、失点リーグ最少とほぼ文句のつけようのない戦いでリーグ連覇を達成した。だが、日本シリーズでは2年続けてソフトバンクにスウィープ敗退。ポスティングによるメジャー移籍を目指していたエースの菅野智之が残留し、FA補強で梶谷隆幸、井納翔一を加えた今季こそは日本一が絶対的な目標となる。
 
【2021年のキーポイント】
●梶谷加入で上位打線を固定できるか

 リーグトップの得点力を誇る打線ではあるものの、昨年は1番に10人、2番に11人もの選手を起用するなど、なかなか上位打線を固定することができなかった。そんな中で期待がかかるのが、DeNAから移籍した梶谷だ。昨年は逆方向を強く意識した打撃スタイルに変更。それが功を奏して、打率.323(リーグ2位)、OPS.913(7位)と、坂本勇人、丸佳浩と比べても遜色ない成績を残した。三振も多いがもともと選球眼も良く、タイプとしても1番に向いている。

 外国人打者の到着が遅れていることもあり、残念ながら原辰徳監督の「カジサカマルオカ」(梶谷・坂本・丸・岡本和真)構想が開幕で実現することはなさそうだ。その一方で、オープン戦では若林晃弘.371の高打率をマークするなど猛アピール。この若林が2番に入り、上位を固定できれば、1~8番まで切れ目のない打線が完成する。