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【蛭間豊章のMLB開幕直前予想】大補強のホワイトソックスが世界一最有力。スプリンガーとブルージェイズ若手野手陣の相乗効果にも期待<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.03.31

大型契約で加入した“現役最強リードオフマン”スプリンガー。昨季はサイン盗みに揺れたアストロズの中で、騒動をものともせずに好成績を残して実力を証明した。(C)Getty Images

大型契約で加入した“現役最強リードオフマン”スプリンガー。昨季はサイン盗みに揺れたアストロズの中で、騒動をものともせずに好成績を残して実力を証明した。(C)Getty Images

 いよいよ現地時間4月1日に迫ったメジャーリーグ開幕。再び162試合に戻ったシーズンを勝ち抜くのはどこなのか? そして、今季注目すべき選手は誰か? 『スポーツ報知』で長年メジャーリーグを担当し、J SPORTSのMLB中継でも解説として活躍する蛭間豊章氏が、今季を占う3つの質問に答えてくれた。

▼プレーオフ進出チーム
【ア・リーグ】

東地区 ヤンキース
中地区 ホワイトソックス
西地区 アスレティックス
ワイルドカード ブルージェイズ、ツインズ

【ナ・リーグ】
東地区 ナショナルズ
中地区 カージナルス
西地区 ドジャース 
ワイルドカード パドレス、メッツ
 
▼ワールドチャンピオン
ホワイトソックス
 
▼注目選手
ジョージ・スプリンガー(ブルージェイズ)
 
 救援投手では史上最高額で3年契約を結んだリアム・ヘンドリクスをはじめ、オフに大型補強したホワイトソックスを世界一候補の一番手に推す。強打の外野手エロイ・ヒメネスが左胸筋腱断裂で前半戦絶望になったが、その穴は俊足のアダム・エンゲルで埋められる。DHにはプロスペクトのアンドリュー・ボーンがおり、攻撃陣も盤石だ。

 東地区はヤンキースとブルージェイズの争い。戦力的にはヤンキースが上だが、大型契約でブルージェイズ入りしたスプリンガーのリーダーシップに期待する。また、開幕直後はマイアミでホームゲームを行なうが、ブルージェイズの本来の本拠地ロジャース・センターは、アストロズのミニッツメイド・パークと同じ開閉式ドームであり、自慢の強打炸裂にも期待が持てる。

 一方のナ・リーグは、西地区を制するものがリーグ優勝を果たすと見た。昨年のサイ・ヤング賞投手トレバー・バウアーを獲得し、同じく元サイ・ヤング賞投手のデビッド・プライスも復帰して地区9連覇を狙うドジャースと、ダルビッシュ有とブレイク・スネルを獲得したパドレスの一騎打ちとなるが、戦力的にはドジャースが上。パドレスには史上最長の14年契約を結んだ次世代のスーパースター、フェルナンド・タティースJr.がいるが、故障の多いのが気がかりだ。

 東地区のナショナルズは昨季首位打者のホアン・ソトがいるのに加え、新加入のジョシュ・ベルがオープン戦好調。昨季は故障でほぼ全休だった19年の最多勝投手、スティーブン・ストラスバーグも復帰するため、ブレーブスを倒して4年ぶり地区優勝を果たすことが濃厚だ。カーディナルスもノーラン・アレナード獲得で打線が充実し、中地区を制すると思われるが、プレーオフでは西地区の二強に歯が立たないだろう。

文●蛭間豊章(スポーツ報知)

【著者プロフィール】
スポーツ報知入社49年の野球記者ひと筋で、コラム「ヒルマニア」を執筆し続ける。J-SPORTSなどのMLB解説は今年で25年目となる。
 

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