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【杉浦大介のMLB開幕直前予想】新オーナー就任のメッツが大躍進!“クロスタウン・ライバル”ヤンキースを倒し、36年ぶりの世界一へ

杉浦大介

2021.04.01

MLBナンバーワン遊撃手のリンドーアは、18~19年は30本塁打20盗塁をクリア。ゴールドグラブも2度しており、走攻守三拍子そろったスタープレーヤーだ。(C)Getty Images

 いよいよ現地時間4月1日に迫ったメジャーリーグ開幕。再び162試合に戻ったシーズンを勝ち抜くのはどこなのか? そして、今季注目すべき選手は誰か? 『SLUGGER』でも活躍するニューヨーク在住のスポーツライター・杉浦大介氏が、今季を占う3つの質問に答えてくれた。

▼プレーオフ進出チーム
【ア・リーグ】
東地区 ヤンキース
中地区 ホワイトソックス
西地区 エンジェルス
ワイルドカード ツインズ、アストロズ

【ナ・リーグ】
東地区 メッツ
中地区 カーディナルス
西地区 ドジャーズ
ワイルドカード  ブレーブス、パドレス

▼ワールドチャンピオン
メッツ

▼注目選手
フランシスコ・リンドーア(メッツ)
 
 昨年11月にスティーブ・コーエン・オーナーの統制下で新体制が始まり、メッツはメジャー最大級の注目チームになった。中でも新加入のリンドーアはプエルトリコ系の多いニューヨークにはぴったりの選手。英語とスペイン語を完璧に話すバイリンガルであり、屈託のない明るい性格も好印象。遊撃手としてはデレク・ジーター以来となるニューヨークのスーパースターとして確立されていく可能性も十分にある。

 リンドーアだけでなく、ピート・アロンゾ、マイケル・コンフォート、ジェフ・マクニールらが揃った打線は、クロスタウン・ライバルのヤンキースに勝るとも劣らない破壊力を誇示するだろう。投手陣ではジェイコブ・デグロムがこの4年間で3度目のサイ・ヤング賞を獲得し、チームを引っ張る。

 プレーオフではメッツがドジャース、パドレスといった話題のチームを下し、2015年以来のワールドシリーズ進出すると見る。そして、21年ぶりとなるヤンキースとのサブウェイ・ワールドシリーズが実現。第7戦までもつれ込む激闘の末に、1986年以来の頂点に立つ。ついにパンデミックを終えたニューヨークに"ベースボール・シティ"の熱気が戻り、地元を歓喜させると(願望を込めて)予想する。

【著者プロフィール】
すぎうら・だいすけ/ニューヨーク在住のスポーツライター。MLB、NBA、ボクシングを中心に取材・執筆活動を行う。著書に『イチローがいた幸せ』(悟空出版 )など。ツイッターIDは@daisukesugiura。