3月26日に開幕した日本プロ野球(NPB)に続き、現地時間4月1日にはMLBの2021年シーズンが幕を開ける。日本と同じように、MLBでもキャンプからオープン戦まで続いたポジション争いが、このタイミングで一応の決着を見ることになる。
日本では、ソフトバンクの上林誠知が栗原陵矢とライトのレギュラー争いに敗れ、そのまま二軍行きとなったことが話題になった。ロッテでも、主砲の井上晴哉が高卒3年目の山口航輝に敗れて開幕を二軍で迎えた。
上林も井上も悔しいを思いを味わっているはずだが、MLBでは開幕メンバー争いに敗れることが、そのままそのチームでのキャリアの終焉を意味するケースも珍しくない。
3月26日、かつて首位打者や盗塁王を獲得し、イチローの愛弟子としても知られるディー・ストレンジ=ゴードンがレッズを解雇された。オープン戦では久々にショートに挑戦し、12試合で出塁率.361、4盗塁(失敗0)と結果も残していたが、三塁手のエウヘニオ・スアレスの遊撃再転向が決まったことで開幕メジャー入りが難しくなっていた。ゴードンのようなベテランのキャンプ招待選手には、基本的に「開幕メジャーが無理ならマイナーで」という選択肢はない。結果が出なければ、いや結果を出してもその時点のチーム事情にフィットしなければ「即クビ」である。
厳しい競争に晒されているのはベテランだけではない。30日、レンジャーズは昨季までの正二塁手ルーネッド・オドーアを40人ロースターから外し、解雇のための手続きを取った。これまでシーズン30本塁打以上を3度記録しているオドーアだが、19年はリーグ最多の178三振、昨年も38試合で打率.167に終わり、今年は二塁から三塁へコンバートされるはずだった。まだ27歳。しかも、残り2年間で2750万ドル、日本円にして約30億円以上もの契約が残っているにもかかわらず、レンジャーズは見切りをつけた。
MLBには選手のマイナー降格に関して「オプション」という厄介(?)な制度がある。ごく簡単に言えば、選手を自由にマイナーへ降格させられるのは3シーズン分まで。それ以降は40人ロースターから外してウェーバーに公示する必要があり、他球団から獲得申し込みがあった場合は放出しなければならない。NPBに当てはめれば、ソフトバンクが上林を二軍に落とすためウェーバーにかけたら、ヤクルトが獲得に乗り出した……というようなことが起こり得るのだ。
もっとも、オドーアの場合は再建に舵を切ったチーム構想からも外れ、トレードしようにも残り契約が重荷になって引き取り手が現れないと判断したのが実際のところだろう。ただ、そうは言っても27歳の主力選手をクビにするのは生易しい決断ではない。要は、一軍/二軍、メジャー/マイナー昇降格に関する「深刻さ」の度合いが日米では大きく異なるということだ。
日本では、ソフトバンクの上林誠知が栗原陵矢とライトのレギュラー争いに敗れ、そのまま二軍行きとなったことが話題になった。ロッテでも、主砲の井上晴哉が高卒3年目の山口航輝に敗れて開幕を二軍で迎えた。
上林も井上も悔しいを思いを味わっているはずだが、MLBでは開幕メンバー争いに敗れることが、そのままそのチームでのキャリアの終焉を意味するケースも珍しくない。
3月26日、かつて首位打者や盗塁王を獲得し、イチローの愛弟子としても知られるディー・ストレンジ=ゴードンがレッズを解雇された。オープン戦では久々にショートに挑戦し、12試合で出塁率.361、4盗塁(失敗0)と結果も残していたが、三塁手のエウヘニオ・スアレスの遊撃再転向が決まったことで開幕メジャー入りが難しくなっていた。ゴードンのようなベテランのキャンプ招待選手には、基本的に「開幕メジャーが無理ならマイナーで」という選択肢はない。結果が出なければ、いや結果を出してもその時点のチーム事情にフィットしなければ「即クビ」である。
厳しい競争に晒されているのはベテランだけではない。30日、レンジャーズは昨季までの正二塁手ルーネッド・オドーアを40人ロースターから外し、解雇のための手続きを取った。これまでシーズン30本塁打以上を3度記録しているオドーアだが、19年はリーグ最多の178三振、昨年も38試合で打率.167に終わり、今年は二塁から三塁へコンバートされるはずだった。まだ27歳。しかも、残り2年間で2750万ドル、日本円にして約30億円以上もの契約が残っているにもかかわらず、レンジャーズは見切りをつけた。
MLBには選手のマイナー降格に関して「オプション」という厄介(?)な制度がある。ごく簡単に言えば、選手を自由にマイナーへ降格させられるのは3シーズン分まで。それ以降は40人ロースターから外してウェーバーに公示する必要があり、他球団から獲得申し込みがあった場合は放出しなければならない。NPBに当てはめれば、ソフトバンクが上林を二軍に落とすためウェーバーにかけたら、ヤクルトが獲得に乗り出した……というようなことが起こり得るのだ。
もっとも、オドーアの場合は再建に舵を切ったチーム構想からも外れ、トレードしようにも残り契約が重荷になって引き取り手が現れないと判断したのが実際のところだろう。ただ、そうは言っても27歳の主力選手をクビにするのは生易しい決断ではない。要は、一軍/二軍、メジャー/マイナー昇降格に関する「深刻さ」の度合いが日米では大きく異なるということだ。
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