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MLB

【SLUGGER編集長のMLB開幕直前予想】ナ・リーグ東地区を制するのはメッツではなくマーリンズ。レッドソックス新加入のコーデロは“ビッグ・パピ”になれるか

久保田市郎(SLUGGER編集長)

2021.04.01

昨季は地区最下位濃厚とも言われながら、17年ぶりのプレーオフ進出を果たしたマーリンズ。今季も引き続き下剋上に注目だ。(C)Getty Images

昨季は地区最下位濃厚とも言われながら、17年ぶりのプレーオフ進出を果たしたマーリンズ。今季も引き続き下剋上に注目だ。(C)Getty Images

 いよいよ現地時間4月1日に迫ったメジャーリーグ開幕。再び162試合に戻ったシーズンを勝ち抜くのはどこなのか? そして、今季注目すべき選手は誰か? 『SLUGGER』編集長の久保田市郎が今季を占う。

▼プレーオフ進出チーム
【ア・リーグ】
東地区 ヤンキース
中地区 ホワイトソックス
西地区 エンジェルス
ワイルドカード レイズ、アストロズ

【ナ・リーグ】
東地区 ブレーブス
中地区 カーディナルス
西地区 ドジャース
ワイルドカード パドレス、マーリンズ

▼ワールドチャンピオン
パドレス

▼注目選手
フランチー・コーデロ(レッドソックス)
 
 毎年、必ずと言っていいほど下馬評を覆して快進撃を見せるチームが出てくるものだが、その「シンデレラ・チーム枠」としてマーリンズを推したい。若手先発投手陣のポテンシャルは相当なもので、オープン戦の勝率.737は30球団トップ。そもそも、昨年もプレーオフに進出しており、そこまで破天荒な予想でもあるまい。

 逆にメッツは大補強した年にコケてしまう例のジンクスが発動しそうな気が……。エンジェルスの地区優勝は「予想」と言うより「願望」。マイク・トラウト、大谷翔平を擁するチームがプレーオフの舞台に立つことが、MLB人気向上にとっても大きなカギになるはずだ。レイズは「選手魔改造力」と「プロスペクトの層の厚さ」という2つの強みが健在である限り、机上の戦力以上の結果を出してくるはずで、去年と同じようにヤンキースを凌駕しての地区優勝も十分あり得ると思う。

 怪力と脆さが同居するコーデロは、マイナー時代にショートで55試合51失策を記録した逸話を知ってから一気に大ファンになった。「素質が完全開花していない大砲」という立ち位置でレッドソックスに加入した選手としては、過去にデビッド・オティーズやウィリー・モー・ペーニャがいるが、どちらに近い形になるか。また、プレーオフはまだ難しいかもしれないが、ロイヤルズの健闘にも期待したい。近年のMLBを覆う過剰な合理主義に抗い、マイナーリーガーの将来にも心を配る“球界の良心”デイトン・ムーアGMが何らかの形で報われてほしい。

文●久保田市郎(SLUGGER編集長)
 

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