日本一をかけた戦いが明日19日から福岡を舞台にスタートする。
球界の盟主対決とも呼ばれる『ソフトバンク×巨人』による対決は、戦力層で言ってもセ・パを代表するチーム同士と言っていい。総力戦の戦いになることが予想される。
このシリーズで注目したいのはソフトバンクの真の力だ。
CSファイナルでは、圧倒的な力を見せつけて、リーグ連覇の西武に完勝したが、今年のソフトバンクにはその力が見えにくいところがある。シーズン開幕からベストメンバーを組めず、柳田悠岐や中村晃、今宮健太などの主力選手を欠いた。チーム力を落としながら勝ちを拾ってきたから今の立場があるのは間違いないのだが、CSに至るまでの戦いには、不安定さが否めなかったのだ。
復帰したとは言え、柳田、中村、今宮の3人はCSまで完全復活したように見えなかったし、内川聖一の安定感のある打撃がやや陰りを感じることもあった。牧原大成、明石健志が務める1番は高い能力を持つがムラがあり、デスパイネに勤続疲労を感じることも少なくなかった。
グラシアルと松田宣浩、打撃も成長中の甲斐拓也はいつも通りのパフォーマンスだったが、多くの選手にとってCSファイナルが最大値であって、そのバイオリズムに波が見えるのだった。 投手はノーヒッターの千賀滉大、12勝を挙げた高橋礼に安定感はあるものの、CSで先発したバンデンハーグ、和田毅はそもそもの登板数が少ない。武田翔太はシーズン終盤に肘を痛めたし、復帰の石川柊太、岩嵜翔など未知数な部分が多い。
シーズンを支えた救援陣も疲労の色が隠せず、万全な状態なら、負ける気配はしないものの、まだ若い高橋純平やルーキーの甲斐野央、モイネロについてはCSファイナルから日があると言っても、連戦がかさむと、どこまで最大限の力が発揮できるかが見えてこないのである。
CSファイナルでは初戦を取ったのが大きかった。あの試合で負けていた場合、千賀を中4日で登板させなければならず、救援陣にも負担は増していただろう。初戦、2戦をブルペン陣の奮闘でものにし、3戦目にやっと先発した千賀は「救援陣を休ませるため8回を投げ切る」と誓って、見事にやり遂げたが、紙一重なところもなくはなかった。
当然、工藤公康監督の適材適所の起用が板についてきているところもある。
調子のいい選手を見極めて、打順の配置をうまく変えていく。
抜擢を受けた選手がどんどん活躍し、その勢いが止まると、次のカードを切る。王者のプライドがある彼らは勝つことに対して貪欲になれるから、泥臭く戦え、内川であっても犠打は容赦しないのである。
最大限の力を発揮すれば、セリーグの覇者であっても、太刀打ちはできないだろう。しかし、本当にCSファイナルの力が真の力なのかどうか。そして、シリーズを通してどこまでもつか。これが極めて重要なポイントだ。
球界の盟主対決とも呼ばれる『ソフトバンク×巨人』による対決は、戦力層で言ってもセ・パを代表するチーム同士と言っていい。総力戦の戦いになることが予想される。
このシリーズで注目したいのはソフトバンクの真の力だ。
CSファイナルでは、圧倒的な力を見せつけて、リーグ連覇の西武に完勝したが、今年のソフトバンクにはその力が見えにくいところがある。シーズン開幕からベストメンバーを組めず、柳田悠岐や中村晃、今宮健太などの主力選手を欠いた。チーム力を落としながら勝ちを拾ってきたから今の立場があるのは間違いないのだが、CSに至るまでの戦いには、不安定さが否めなかったのだ。
復帰したとは言え、柳田、中村、今宮の3人はCSまで完全復活したように見えなかったし、内川聖一の安定感のある打撃がやや陰りを感じることもあった。牧原大成、明石健志が務める1番は高い能力を持つがムラがあり、デスパイネに勤続疲労を感じることも少なくなかった。
グラシアルと松田宣浩、打撃も成長中の甲斐拓也はいつも通りのパフォーマンスだったが、多くの選手にとってCSファイナルが最大値であって、そのバイオリズムに波が見えるのだった。 投手はノーヒッターの千賀滉大、12勝を挙げた高橋礼に安定感はあるものの、CSで先発したバンデンハーグ、和田毅はそもそもの登板数が少ない。武田翔太はシーズン終盤に肘を痛めたし、復帰の石川柊太、岩嵜翔など未知数な部分が多い。
シーズンを支えた救援陣も疲労の色が隠せず、万全な状態なら、負ける気配はしないものの、まだ若い高橋純平やルーキーの甲斐野央、モイネロについてはCSファイナルから日があると言っても、連戦がかさむと、どこまで最大限の力が発揮できるかが見えてこないのである。
CSファイナルでは初戦を取ったのが大きかった。あの試合で負けていた場合、千賀を中4日で登板させなければならず、救援陣にも負担は増していただろう。初戦、2戦をブルペン陣の奮闘でものにし、3戦目にやっと先発した千賀は「救援陣を休ませるため8回を投げ切る」と誓って、見事にやり遂げたが、紙一重なところもなくはなかった。
当然、工藤公康監督の適材適所の起用が板についてきているところもある。
調子のいい選手を見極めて、打順の配置をうまく変えていく。
抜擢を受けた選手がどんどん活躍し、その勢いが止まると、次のカードを切る。王者のプライドがある彼らは勝つことに対して貪欲になれるから、泥臭く戦え、内川であっても犠打は容赦しないのである。
最大限の力を発揮すれば、セリーグの覇者であっても、太刀打ちはできないだろう。しかし、本当にCSファイナルの力が真の力なのかどうか。そして、シリーズを通してどこまでもつか。これが極めて重要なポイントだ。