“先輩”が“後輩”に貫録を見せつけた。

　テキサス・レンジャーズの有原航平は現地時間４月19日、敵地で行われたロサンゼルス・エンジェルス戦に先発。5.2回77球、２安打無失点、２四球６奪三振の好投で前回登板に続く２連勝を記録した。

　この試合は日本ハム時代のチームメイト、キャッチボール相手、そして２歳下の”親友”である大谷翔平との対戦が注目された。果たして１回裏に初対決が回ってくる。有原は先頭のデビッド・フレッチャーにヒットを許して無死一塁、「２番・ＤＨ」の大谷と対峙。４球目、インコースに投げたカッターで一塁正面のゴロに打ち取って併殺とすると、続くMVP３回の最強打者、マイク・トラウトをフルカウントからスプリッターで空振り三振。初回を無失点に終える。

　２回も併殺打を奪うと、３回は２つの三振で無失点。そして４回、大谷との２度目の対戦となった。カウント２－１からの４球目、大谷は高めのチェンジアップを強振。打球音は本塁打のそれであり、大谷もホームランを確信。ボールはセンター方向へぐんぐん伸びていったが、この日先制アーチを放ったアドリス・ガルシアがフェンス際で見事キャッチ。大谷の“日米通算100号”を阻止してみせた。
  　さらに続くトラウトをまたもスプリッターで空振り三振。５回も三者凡退に打ち取って勝利投手の権利を得た。直後の６回には打線がつながり一挙５点が入り、展開的に一気に勝ちに近づいたその裏、有原は先頭打者をまたもスプリッターで三振に仕留め、メジャー自己最多の６奪三振を記録した。しかし２死後、四球後にヒットでつながれ、大谷に打席が回ってきたところで降板。

　初勝利を挙げた前回登板も６回２死まで来ての交代となり、ＱS（６イニンおグ以上を投げて自責点３以下）はこの日も逃すことになったが、後続が抑えて無失点。有原の連続無失点イニングは４月９日のサンディエゴ・パドレスから合わせて12.2回まで伸びている。試合はその後エンジェルスが４点を入れて追いすがったものの、レンジャーズが６対４で勝利。有原が“親友”・大谷を抑えての納得のメジャー２勝目となった。

　明日、先発予定の大谷は大飛球を放ったものの４打数無安打２三振。打率.309、４本塁打、OPS.999とした。

構成●THE DIGEST編集部