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プロ野球

球団史上2度目の首位で交流戦突入!阪神はこれまでの「屈辱の歴史」を晴らせるか?<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.05.24

阪神はここまで絶好調。首位での交流戦突入は08年以来球団史上2度目だが……。写真:山手琢也

阪神はここまで絶好調。首位での交流戦突入は08年以来球団史上2度目だが……。写真:山手琢也

 5月25日から、いよいよ2年ぶりの交流戦が始まる。近年は大半のセ・リーグ球団にとって鬼門となりつつあるが、今季首位をひた走る阪神は、果たしてどのような戦いぶりを見せてくれるだろうか。これまでの交流戦における猛虎の戦績を改めて振り返ってみよう。

 阪神の交流戦通算成績は、165勝176敗13分。勝率.484は12球団中8位と決して芳しくない。15シーズンで勝ち越したのは6度だけで、直近の2シーズン(2018~19年)は12勝21敗3分と大きく負け越している。

 阪神にとって、交流戦が「鬼門」なのは間違いない。18~19年を含め、突入前まではAクラスを維持していたのに、終わってみるとBクラスへ転落していた――という事態は、過去8年で5回も起こっている。

 特にひどかったのが18年で、2位で迎えた交流戦で6勝11敗(11位)と大きく負け越して5位に転落。その後も浮上のキッカケを掴めずに、最終的には最下位に沈んで金本知憲監督が辞任に追い込まれた。

 逆に、交流戦終了時点より順位を上げてフィニッシュしたのは2度しかない。つまり、交流戦での戦いがシーズンそのものの成否を左右すると言っても、阪神に限っては決して言い過ぎではないのだ。
 
 だが、今季の阪神の勢いは並み大抵のものではない。5月24日時点で28勝12敗2分で首位を快走。勝率は.700の驚異的な水準を保っている。過去に交流戦開始時点で首位に立っていたのは08年の一度だけ。この年は交流戦も12球団中2位(15勝9敗)と勢いは落ちなかった。

 だが、察しの良い虎ファンなら、少し縁起の悪いものを感じておられる方もいるだろう。実は08年の阪神は、最終的に2位に終わっている。交流戦後も一時は2位に最大13ゲーム差と独走していたのだが、8月以降は22勝27敗と急激に失速。最終的には、宿敵の巨人に逆転リーグ優勝を許した。

 交流戦で勢いを増したシーズンもある。プロ野球史上初めて交流戦が導入された05年は、21勝13敗2分と大きく勝ち越し。それまでは15勝14敗1分で、むしろ交流戦で勢いがついた形だった。結局この年は最後まで勢いが落ちず、2年ぶりのリーグ優勝を果たしている。

 いずれにしても、交流戦を無事に乗り越えられれば、05年以来のリーグ優勝に前進する。現在、打線はリーグトップの得点力を誇り、投手陣も防御率リーグ2位。さらに長年の課題だった内野の守備も、ルーキー・中野拓夢の健闘で改善されつつある。今年の勢いならば、パ・リーグ相手にも互角以上に渡り合えそうな雰囲気もあるが、長年の雪辱を果たせるだろうか?

構成●SLUGGER編集部
 
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