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MLB

たった3週間でマリナーズとブルワーズを3度も行き来!ある控え捕手の世にも奇妙なトレード履歴が話題<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.05.23

ノッティンガムのこの3週間の相次ぐ移籍劇は、トレードが多いMLBでも極めて珍しいケースだ。(C)Getty Images

ノッティンガムのこの3週間の相次ぐ移籍劇は、トレードが多いMLBでも極めて珍しいケースだ。(C)Getty Images

 日本とは比べ物にならないほど目まぐるしく選手が入れ替わるメジャーリーグ。先日の筒香嘉智やアルバート・プーホルス(いずれもドジャース)の例を見ても分かるように、シーズン中であってもトレードや解雇が頻繁に行なわれる。

 そんな中、一人の選手の世にも奇妙なトレード劇が話題を集めている。

 その男とは、現在マリナーズに所属する控え捕手のジェイコブ・ノッティンガム。彼の奇妙な旅が始まったのはブルワーズに在籍していた4月22日のことだった。この日、40人ロースターから外れるDFAの措置を受けたノッティンガムは6日後の28日にウェーバーでマリナーズに移籍した。

 しかし、一度も出場機会がないまま5月1日に今度はマリナーズをDFAになると、“古巣”のブルワーズが金銭トレードで獲得。ブルワーズに戻って最初の試合となった2日のドジャース戦(この日は今季初出場でもあった)で、ノッティンガムは2本塁打を放つ大活躍を見せる。これでようやく落ち着くかと思われたが、5試合に出場しただけで13日に再びDFAとなってしまう。そして、20日になってウェーバーでノッティンガムを獲得したのは……またもマリナーズだったのだ!
 
 この目まぐるしすぎる一連の動きをまとめると、以下のようになる。
4月22日 ブルワーズをDFA
4月28日 ウェーバーでマリナーズへ移籍
5月1日 マリナーズをDFA
5月2日 金銭トレードでブルワーズへ移籍
5月13日 ブルワーズをDFA
5月20日 ウェーバーでマリナーズへ移籍

 わずか1か月足らずで、ブルワーズとマリナーズを3度もトレードで行き来したことになる。まるで2球団がノッティンガムをめぐって綱引きする恋愛三角関係のように見えなくもないが、トレードはいずれも「準戦力外通告」とも言うべきDFAがらみ。そう考えると、2球団にとって彼は「都合のいい存在」なのかもしれない。

 トレードにまつわる珍記録や逸話には事欠かないメジャーリーグでも、今回のようなケースはさすがに珍しい。トレード情報を取り扱う『MLB Trade Rumors』のツイッターは、ノッティンガムの2度目のマリナーズ移籍を、同じ一日を何度も繰り返すことになってしまった男が主人公のコメディ映画『恋はデジャ・ブ』のGIF画像とともに紹介した。

 果たしてノッティンガムはこのままマリナーズにとどまるのか。再びブルワーズが手を出してくるのか。それとも“第三の球団”が現れるのか。シーズンが終わるまで、このドラマは見逃せそうにない。

構成●SLUGGER編集部
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