約７年に渡ってNPBを沸かせてきたキューバの怪物スラッガーが、今季限りで日本を去るかもしれない。
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　現地時間６月４日、キューバの専門メディア『Swing Completo』は、ソフトバンク・ホークスのアルフレド・デスパイネが今季限りでの退団を示唆したと大々的に報じた。

　2014年に千葉ロッテマリーンズに入団して以来、通算161本ものホームランを放つなど、規格外のパワーで日本球界を沸かせてきた34歳は、現地時間５月31日から行なわれていた東京オリンピックのアメリカ大陸予選後にマイアミ空港で取材に応じ、「再び日本でプレーするかどうかは分からない」と悩める胸中を明かした。

「正直言って、迷っているよ。シーズンが終わるたび、肉体的にというよりも精神的に疲れて、負担が大きいんだ。いまの俺には子どもたちと過ごす時間も必要なんだ。メキシコやドミニカ共和国、ベネズエラなど他の中南米のチームでプレーする可能性もあるだろうね」
  　先述の予選で左胸付近の筋肉を負傷し、全治１か月の見込みとなっているデスパイネは、今季中の合流も遅れる見通しとなっている。そのなかで退団を匂わせたのは、家族への想いからだった。

　34歳の大砲は、「できるだけ早くに合流したいと思っている」と強調したうえで、こう続けている。

「少し怪我の回復が遅れているが、そこは問題ない。一軍への復帰はできると思う。ただ、今シーズン以降にどうなるかは分からないよ。子どもたちは、俺が日本でプレーしている年数と同じ年齢で、成長する様子を見ることができていない。リフレッシュして、他の選択肢を考える時間が来るかもしれない」

　精神的な問題と家族との生活を理由に、今季限りでの退団を仄めかしたデスパイネ。外国人選手たちを束ねるリーダーシップも兼備するスラッガーの存在は、パ・リーグの絶対王者にとって必要不可欠なように思えるが、はたして――。

構成●THE DIGEST編集部