侍ジャパン

「いつも以上に緊張感が大きくなる…」“オリックスの投打の顔”山本と吉田が侍ジャパンと東京五輪への想いを吐露

北野正樹

2021.06.17

山本由伸(左)と吉田正尚(右)。オリックスの交流戦制覇の立役者となった両雄が、五輪への想いを明かした。写真:滝川敏之、塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 6月16日、オリックスの投打の主軸が、東京五輪の男子野球日本代表「侍ジャパン」のメンバーに選出された。吉田正尚と山本由伸である。この主砲とエースが、代表入りへの想いを語った。

 18日から始まるパ・リーグ首位の楽天戦(楽天生命)を前に、吉田正は、「素直にうれしい気持ち。選んでいただいた以上、金メダル獲得に貢献したい。(2019年の)プレミア12では思うような結果を残せなかったので、日の丸を背負ってチームに貢献したい」とやる気を口にした。

 さらに稲葉篤紀監督が打率の高さと長打力を評価していることに触れた吉田は、「このチーム(オリックス)と(代表の)役割がどうか分からないが、首脳陣の理想にフィット出来るよう、結果を出したい」と与えられた仕事を果たすと誓った。

 プレミア12では「その場に立たないとわからないことがあると感じた」という。オフのトレーニングでお世話になってきた室伏広治(スポーツ庁長官)にも報告すると「よかったね。何かあれば相談してね」と祝われたようで、「いい姿をお見せしたい」とも明かした。
 
 一方の山本は、選出の一報を聞いた際の感想を「よっしゃ、やるぞ、と。うれしさとともに、気合が入った」と笑顔で語った。

 自身初の国際大会となったプレミア12では、セットアッパーとして、世界一に貢献。その時の記憶を「独特の雰囲気と、一発勝負の緊張感を味わった、濃い経験をした1か月だった」と振り返った右腕は、「接戦となった決勝戦を含め、ミスのできない一発勝負の緊張感の中で、ベストのパフォーマンスを出せるように練習しなければならないと感じた」と大舞台で得た収穫を明かした。

「一発勝負では配球も変わる。ミスも許されないシーンが増える。そんな中でコントロールし、その場で対応することが大事になると思う。いつも以上に緊張感が大きくなるので、そういう場面でもベストパフォーマンスを発揮するためには、しっかりと力をつけておかなければいけないと感じた」
 
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プレミア12と五輪との違いは?