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「オールスターにふさわしい」6勝目、防御率リーグ7位の菊池雄星を指揮官が絶賛!

THE DIGEST編集部

2021.07.02

マリナーズのエースとして躍動が続く菊池。指揮官の信頼度も相当に高いようだ。(C)Getty Images

 メジャー3年目で飛躍の時を迎えている。

 シアトル・マリナーズの菊池雄星は現地時間7月1日、敵地で行なわれたトロント・ブルージェイズ戦に先発すると、7回を投げて5安打1失点、1四球6奪三振の好投で今季6勝目を挙げた。防御率も3.18まで改善させ、リーグ7位の好位置につけている。

 この日対戦したブルージェイズは、平均得点5.17がメジャー2位の強力打線。中心に座るブラディミール・ゲレーロJr.は打撃三冠王を狙える勢いの怪物で、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とのMVP争いも注目されている選手だ。そんな破壊力あるバッターたちに対して、最速98.8マイル(159.0キロ)の4シームと平均92.4マイル(148.7キロ)のカッターを武器に抑えていく。

 初回、いきなり先頭打者にホームランを許したものの、8者連続でアウト。再び1番のマーカス・セミエンにヒットを浴びたが、後続は97.7マイル(157.2キロ)の4シームで空振り三振に打ち取る。味方打線からもらった5点のリードもピッチングに余裕をもたらした。4回と6回は併殺打、特に6回はゲレーロJr.から記録したもので、相手を乗せない意味でも大きかった。
 
 しかもこの日の相手投手は、サイ・ヤング賞3位以内に2回も入っている韓国人左腕のリュ・ヒョンジン。同じサウスポーでも技巧派のリュと対照的に、剛球で屈強な打者を抑えていく様は迫力すらも漂わせていた。

 試合後、チームのエースとして存在感を発揮している菊池に対して指揮官のスコット・サーバイス監督は「試合前にキクチはオールスターのマウンドに上がるだけの価値があると思っていると言ったよね」とコメント。そしてこう続けた。「彼は今日、僕の言ったことを裏付けしたはずだ」。

 3年4300万ドル(約48億円)の大型契約で海を渡った菊池。しかし、好投していても突如制球を乱したり、一発を浴びることが多く、過去2年間は防御率5点台。多くのメディアから「不良債権」と批判されてきた。しかし今季は、見事な投球でマリナーズを支える男になっている。実際にオールスターに呼ばれるかは分からないものの、確かにその価値がある投手だと、少なくとも数字が物語っているはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】強力ブルージェイズ打線を7回1失点! 菊池の見事なハイライトがこちら
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