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「疲れたぁ」「あと何本?」大谷翔平はHRダービー初戦負けも、垣間見えた“人間らしさ”に愛情を覚えた日

新井裕貴(SLUGGER編集部)

2021.07.13

普段はなかなか見せない表情を浮かべていた大谷。その姿はある意味で、

普段はなかなか見せない表情を浮かべていた大谷。その姿はある意味で、"人間"らしく、だからこそ愛おしく感じるものだった。(C)Getty Images

 ああそうか、彼も人間だったんだ――。現地時間7月12日に行なわれたメジャーリーグの本塁打競争(ホームラン・ダービー)を見て、ふと当たり前のことが頭をよぎった。

 もちろんその彼とは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のことである。

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 大谷は前半戦にメジャー最多33本塁打を放ち、HRダービーでは第1シードという圧倒的本命でアジア人初の出場を果たした。しかし結果は、1回戦で第8シードのホアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)に2度の延長戦の末に敗退。日本でも地上波で放送された“世紀の一戦”は、残念ながら早い終幕となってしまった。

 しかし、現地放送でも頻繁に大谷が抜かれたように、その注目度の高さは絶大だった。何より、追い込まれながらも延長戦に持ち込む“スター”ぶりは、さすがだったと言えるだろう。

 そしてこのダービーの中で、大谷はとにかく楽しそうにしていた。もちろん、いつも真剣勝負のレギュラーシーズンも笑顔で楽しそうなのだが、いつも以上にニコニコしていた。開始直前には尊敬しているアルバート・プーホルス(現ロサンゼルス・ドジャース)から応援電話を受けると、休憩時間には最強打者のマイク・トラウトからも激励コールが。その時に見せた笑顔は、“私生活”の姿がのぞかせるものだった。

 何より、フルスウィングの連続で息を上がった様子は、ある意味で“らしくなかった”。「疲れたぁ」「あと何本?」。一般人と同じように、大谷も普通に疲れるし、しんどいと感じるんだと、逆にシンパシーすら感じた。
 
 前人未踏の二刀流を開幕からフル回転で行ない、前半戦に米国以外の選手では歴代最多タイの33発。その間には、あの“ゴジラ”松井秀喜が持っていた日本人シーズン最多本塁打記録も更新したのである。

 驚異的なバッティング、卓越したピッチング、傑出したベースランニグ。フィールドで展開されるそのプレーがあまりに凄すぎて、いつしか大谷は「人間を超えた何か」と思っていた。そしてこれは、私だけではないはずだ。

 例えば『Yahoo! Sports』などの有力媒体はたびたび大谷を“ユニコーン”になぞらえる。「馬の身体と頭、長く流れるたてがみ、尻尾を持ち、額の中央に一本の角が生えた神話上の動物」と定義して、「それがショウヘイ・オオタニなのだ」と。

 例えば、サイ・ヤング賞3回の殿堂入り投手ペドロ・マルティネスも「オオタニはたぶん人間じゃない。モンスターか人造人間のような能力。コンピューターチップが入っている」と評する。

 例えば、ライバル球団の先発投手クリス・バシット(オークランド・アスレティックス)は「米国宇宙軍へ。エンジェルスの背番号17を調査してくれますか? 調べてもらえれば。よろしく」として、大谷を地球外生命体になぞらえた。

 しかし、このHRダービーで見せた姿は、“人間・大谷翔平”のそれだった。

 大谷も頑張りすぎれば、当たり前のように疲れるようだ。だからこそ、フル稼働で回転することに「休まなくて大丈夫?」と心配になるし、それでも毎日のように活躍する姿を見たいという欲張りな心もある。こうした“せめぎあい”は、おそらく日米共通のはず。そうでなければ、これほどまでに現地メディアから取り上げられることもないだろう。

 人知を超えたパフォーマンス、でもやはり人間。そして、かわいらしい笑顔。ある種、神のようにリスペクトしつつも、どこか“子ども”のような目で追ってしまう存在。なぜ大谷が人気なのか。HRダービーの一幕で垣間見えたような気がした。

構成●新井裕貴(THE DIGEST編集部)

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