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「外野手で専念させる」「100マイルを投げるんだぞ!?」“MLB最強OB”が大谷翔平の起用法を巡って激論!

THE DIGEST編集部

2021.07.15

オルティス(左)とF・トーマス(右)が、球界屈指の話題性を誇る大谷(中央)について激論を交わした。(C)Getty Images

 今季の開幕から快進撃を続ける大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)。その起用法を巡っては、これまでも様々な議論が交わされてきた。
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 その大半は彼の代名詞でもある「二刀流」の継続を不安視するものだ。かつて臨んでいたベーブ・ルースでさえも「決まった間隔で投げ、打者でも出場するペースを毎年維持できる人間はいない」と語ったというそれは、身体的に大きな負担が生じるため、常に怪我のリスクが付きまとう。そのため、大谷もコンディション面の問題を指摘されるのだ。

 当の本人はそうした疑念を吹き飛ばす活躍を続けているものの、「投打のどちらかに専念すべき」や「クローザーに転向してはどうか」と言った声は絶えない。実は、史上初となった"リアル二刀流"での出場が話題を呼んだオールスター前にも、往年のスターたちが激論を交わしていた。

 きっかけは、今月12日にホームラン・ダービーを前にした米放送局『FOX Sports』の中継番組に、「私はピッチャーを忘れて、彼のバッティングが毎日見たい」と訴えた元シカゴ・ホワイトソックスのフランク・トーマスの発言だ。

「もちろん尊敬に値する偉大な才能だ。敬意を表したい。だけど、もっとバッティングでみたいよ。なぜなら、本当に天文学的な数字だからだ。前半戦で中5日で投げながら、33本塁打、70打点も記録した。もしも、私が監督なら毎日ライトとして起用する。エンジェルスで最速の選手でもある彼は外野手として専念させて、週のどこかで少しリラックスさせてあげたい。

 これは究極の短期記憶であり、彼にはピッチングとバッティングのどちらかについて考えている暇すらないんだ。今のところは上手くやっているが、20年近くになるであろう長い野球人生を考えたら、外野手として出てほしい」
 
 MLB通算521本塁打の名スラッガーの率直な意見である。しかし、これを真横で耳にしていた元ボストン・レッドソックス主砲デイビッド・オルティスは、「よくわからないな」と異論を唱える。

「フランク、この男(大谷)は、100マイル(約160キロ)を投げられるんだぞ!? 俺にはそんなやつに『もう投げなくていい』ということがよくわからない。33本塁打、70打点を強調したい気持ちは分かるが、100マイルだぞ? それでいて4勝も挙げている。彼はピッチャーもやれるからこそ圧倒的なんだ」

 疲労の蓄積によってコンディション面の不安が大きくなる後半戦は、F・トーマスとオルティスがしたような論争が、激しさを増すかもしれない。そのなかで大谷がいかなる結果を残すかに注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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