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【現地発】史上初の「二刀流出場」が与えた衝撃。大谷翔平のオールスターを米番記者はどう見たのか

ジェフ・フレッチャー

2021.07.16

“野球の本場”アメリカのオールスターで史上初となる二刀流出場を果たした大谷。この27歳の日本人を現地記者はどう見たのか。(C)Getty Images

 大谷翔平のMLBオールスター・ゲーム初出場は、間違いなく成功に終わった。

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 確かに、目に見える結果を残したわけではない。日本人初出場となったホームラン・ダービーで優勝できていたら、あるいはオールスターで本塁打を打つことができたら、100マイル(約160キロ)の速球やスプリッターで球界屈指の強打者を三振に斬っていたら……。そんな"タラレバ"は付きまとう。

 だが、そのいずれも大谷には必要なかったのだ。たとえヒットを打てなくても、彼は新たな歴史を作った。そして、球界全体が、このオールスターでようやく大谷の真価を認識したように見える。

 メジャー最初の3年間は、怪我や技術的な問題もあってベストコンディションを保てず、ファンや関係者の間では二刀流への懐疑論も出ていた。今シーズンの開幕時点でさえ、大谷の才能に疑問の眼差しを向ける者は少なくなかった。

 しかし今、あらゆる懐疑論や疑念はすべて消え去った。

 オールスター前日、出場選手たちはそれぞれ椅子に座り、約1時間にわたって記者からの質問に答えた。彼らはこぞって大谷を褒め称えた。
 
「彼をテレビで見ていると、本当に信じられない気分になる」

 アトランタ・ブレーブスの一塁手フレディ・フリーマンはそう言い放ち、こう続けた。

「彼はベースボールを変えようとしている。二刀流をやってみたいと思う人たちのために道を切り開いているんだ。他にそんなことができる人がいるのかは分からないけどね。彼がしていることは信じられないほどすごいことさ」

 さらにセントルイス・カーディナルスの三塁手ノーラン・アレナードが、「自分が今まで見たこともないようなことをやってのけている。ベーブ・ルース以来誰もいなかったんだ。彼のような選手がいてくれて、本当に素晴らしいね」と称えれば、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッドは記者たちへの挨拶で次のように言及した。

「ショーヘイ・オオタニがこれまでやってきたことはすでに語り尽くされていて、新しい言葉など文字通り何も想像できない。それ自体が彼の素晴らしさを雄弁に物語っている。信じられないほど素晴らしいパフォーマンスだ」
 
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