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「ブルペン陣で一番良かった」大敗エンジェルスで登板した“野手”に脚光。140キロ無失点投球に大谷翔平もニッコリ

THE DIGEST編集部

2021.07.28

大谷(左)の36号は空砲に終わったが、9回にイートン(右)が“見せ場”を作った。(C)Getty Images

 メジャーではよくある光景だが、そのパフォーマンスの素晴らしさに称賛の声が届いている。ロサンゼルス・エンジェルスは現地時間7月27日、本拠地でコロラド・ロッキーズと対戦。下位チーム相手に連勝といきたかったが、3対12で大敗した。

 エンジェルスの最大のハイライトは、5回に0対10の場面から飛び出した大谷翔平の2ランだろう。完敗ムードが漂う中でも、球界最大のスターの打席への注目度は高く、大谷の今季36号が右翼席に突き刺さった際は大歓声が巻き起こった。

 そしてもう一つ、"沸いた"のが9回だ。3対12という状況で、エンジェルスはマウンドに外野手のアダム・イートンを送った。メジャーでは点差がつくと、野手が登板するのは頻繁にある。登録数の少ない中で投手を無駄に使いたくないという考えからだ。

【動画】野手が初登板で140キロ! 圧巻の"ピッチング"に大谷も笑顔

 強肩でも知られるイートンはメジャー10年、通算899試合に出場しているが、この日が初登板。それでも"大役"を笑顔で引き受けると左腕からのその初球、ズバッと87マイル(約140キロ)を完璧にストライクゾーンへ投げ込んで見せたのだ。

 味方の見事なボールに、ベンチで見ていた大谷も思わずニッコリしながら見届けると、2安打を許しながらも無失点。この日、エンジェルスはイートンを含めて5人が登板したが、無失点で終えたのはマイク・マイヤーズと"野手"の2人だけだった。前日まで救援防御率がメジャー30球団中24位に沈んでいたチームとあって、『NBC Sports』は「野手のイートンがブルペン陣で一番良かった」と冷たいコメントを残したのも納得だろう。

 夏のトレード期限まであとわずか。マイク・トラウトをはじめ故障者が帰ってきたとしても、投手陣の台所事情が苦しく、現在勝率5割で地区4位のエンジェルスは、浮上する可能性がかなり低い。せめて残りシーズン、野手が褒められるような事態は避けてほしいものだが……。

構成●THE DIGEST編集部

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