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「大砲として歴史的にどれだけ偉大か」大谷翔平、8月前に37本塁打の“衝撃ペース”に現地メディアも驚愕!

THE DIGEST編集部

2021.07.29

本塁打王レースを独走する大谷。その“スピード”記録は歴史的にも価値あるものだった。(C)Getty Images

 日本では東京オリンピック2020が盛り上がりを見せているが、アメリカではこの男の活躍に多くのファンが熱狂している。

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間7月28日、本拠地で行なわれたコロラド・ロッキーズ戦に「2番・DH」で出場すると、4回の第3打席に今季37号となる逆転3ランを放った。この日は3打数2安打2四球の活躍で、チームの勝利に貢献した。

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 1対3でリードを許していた4回、エンジェルスは2死一二塁のチャンスで大谷に打席を回す。カウント2―1からの4球目、外角の4シームを引っ張った打球は凄まじい音を奏でてライトスタンドへ。完璧な逆転3ランに、打たれた投手もヒザをついてうなだれ、対照的にエンジェルスファンが詰めかけた場内は大歓声がこだました。

 前半戦終了を待たずして、松井秀喜が持っていた日本人シーズン最多本塁打記録を更新するなど、大谷は驚異的なペースでホームランを量産中。この"異常さ"について、「オオタニが大砲として歴史的にどれだけ偉大かを指摘する必要がある」と語るのは、エンジェルスやMLBのラジオ放送リポーターを務めるトレント・ラッシュ氏だ。
 
 ラッシュ氏は、大谷がMLBシーズン本塁打記録を更新できるかについて語るのはフェアじゃないとしつつも、過去の記録保持者たちが7月28日時点でどれだけ積み上げていたかを列挙。1998年のマーク・マグワイアが45本、2001年のバリー・ボンズが45本、1961年のロジャー・マリスが40本、1927年のベーブ・ルースが34本、そして大谷は"野球の神様"超えの37本だ。

 ルースは1920年に史上初めて50本の大台を突破すると、27年に60本という"神の領域"に到達。この記録は神聖視されるほど絶対的なものだったが、61年に同じニューヨーク・ヤンキースのマリスが数々の脅迫などにあいながら61本で記録を更新した。

 長らくマリスの記録に迫る者はなかったが、90年代後半にマグワイアとサミー・ソーサによる本塁打フィーバーが巻き起こり、98年にマグワイアが70号、ソーサも66本という新記録を樹立。そして、これに"嫉妬"した(とされる)ボンズが文字通りの怪物へと変貌し、2001年に73本塁打の記録を更新し、今も大記録としてレコードブックに刻まれている。
 
 そして大谷だ。今季の本塁打ペースは、先のレコードブレイカーたちと何ら遜色ない驚異的な水準できている。ラッシュ氏があえて過去の記録と比較したのも、二刀流の"せい"で、スラッガーとしての偉大さがあまり語られていないことに違和感をもったからのようだ。

 現在のペースを維持できれば、シーズン60本塁打前後が期待できる。ボンズとソーサが2001年に超えて以降、ジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ)が59本まで迫ったのを最後に20年間、60本の大台に届いた選手はいない。"最強スラッガー"大谷は、再び歴史に名を刻むことになるのか注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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