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侍ジャパン

決勝で“魔球”チェンジアップが侍ジャパンに立ちはだかる!マルティネス攻略のカギを握るのは2人の右打者か【東京五輪】

SLUGGER編集部

2021.08.07

今季絶好調のマルティネス。攻略できれば、悲願の金メダル獲得がぐっと近づくはずだ。写真:藤岡雅樹

今季絶好調のマルティネス。攻略できれば、悲願の金メダル獲得がぐっと近づくはずだ。写真:藤岡雅樹

 いよいよ今日、オリンピックの野球決勝戦が行なわれる。侍ジャパンと対決するアメリカ代表は、ソフトバンクに在籍するニック・マルティネスを先発マウンドに送り出す。37年ぶりの金メダルを目指す日本にとっては最後の壁となるわけだが、果たしてマルティネス“攻略法”はどんなものがあるのだろうか。

 まず、端的に言ってマルティネスはかなりの強敵だ。隔離期間があったため規定投球回には届いていないが、今季のプロ野球で11試合に先発して7勝2敗、防御率2.03と素晴らしい成績を残している。

 もともと定評のあった制球力がさらにグレードアップしていることもあるが、それ以上に目立つのが奪三振率の向上だ。昨年の7.82から9.13まで急上昇し、5月29日の巨人戦では来日初の2ケタ奪三振を記録している。

 来日1年目の18年は奪三振率5.18に過ぎなかった右腕がなぜドクターKに化けたのか。秘密はチェンジアップにある。まるでフォークのように落ちるチェンジアップの空振り率は40.4%。NPB平均が16%前後だから、まさに“魔球”と言っていい。被打率も.088と難攻不落で、まさに絶対的な決め球として機能している。前述の巨人戦での奪三振ショーの際は、10三振中9三振をチェンジアップで奪ったほどなのだ。さらに、カットボールも被打率.219と効果を発揮していて、打ち崩すのは至難の業だ。
 

 マルティネスは右投手だが、攻略のカギは左打者ではなくむしろ右打者が握るだろう。対左右打者別の成績を見ると、被打率はほぼ同じ(左が.224、右が.228)とほぼ同じながらK%(全打席における奪三振の割合)は32.0%/20.5%と明らかに左打者から多く三振を奪っている。また、本塁打数も左打者は1本のみだが、右打者には4本献上している。

 ここで注目したいのがの山田哲人(ヤクルト)と浅村栄斗(楽天)だ。現在好調の山田は今季マルティネスと交流戦で初対決したが、その時は3打数3安打、1本塁打と完璧に打ち込んだ。また、浅村は“マルティネス・キラー”でもある。通算対戦成績は22打数9安打、打率.409。3本塁打と完全にカモにしている。この2人がマルティネスを攻略できるかどうかが、金メダル獲得を大きく左右するかもしれない。

構成●SLUGGER編集部
※データ提供:データスタジアム株式会社

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