侍ジャパン

「国家的な情熱」を成就させた侍ジャパン!米メディアは森下暢仁を称賛!「金色のグローブが流行るのでは?」

THE DIGEST編集部

2021.08.09

アメリカ打線を無失点に抑えた森下のピッチングを米メディアも高く評価した。(C)Getty Images

 東京五輪・野球は8月7日に決勝戦が行なわれ、日本がアメリカに2−0で勝利。正式種目としては初となる金メダルを獲得した。

 3回に村上宗隆のソロ本塁打で先制に成功した侍ジャパンは、その後チャンスを作り続けるも、得点には至らず。わずか1点のリードを、丁寧な継投で守り続ける。そして迎えた8回裏、送りバントでランナーを得点圏に進めると、続く吉田正尚の当たりはセンター前へ。これが相手の悪送球を誘い、待望の追加点を手にした。最後は、ここまで全試合に登板している栗林良吏がきっちりと締め、見事勝利を収めた。ダブル・エリミネーション方式が採用された今大会を5戦全勝で制し、文句なしの金メダル獲得となった。

 米メディアも日本の強さ、そして熱意の大きさを報じている。

 アメリカ代表の五輪情報を扱っている『TEAM USA』は、「五輪の野球の歴史で最もロースコアの決勝戦で、全てのミスが一大事となった。アメリカのミスは多くはなかったが、日本はさらに少なかった」とし、緊迫感のある一戦で相手に隙を与えなかった日本を称賛した。

 日刊紙『The New York Times』は、日本にとっての野球を「国家的な情熱」だと伝え、これまで金メダルが遠かったことを紹介。「五輪への6回目の旅で、世界ランク1位の日本はもう一つの野球大国を退け、頂点に立った」と悲願達成を報じている。
 
 同様に『ESPN』も、野球を「日本の国家宗教のようなもの」と紹介し、その人気の高さ、金メダルのもたらすインパクトの大きさを伝えた。そして「マスタークラスのピッチングを見せた」という投手陣を称賛している。

 中でも先発マウンドを任され、5回3安打無四球5奪三振で見事期待に応えた森下暢仁を「最大のヒーロー」と振り返り、「アメリカの打線をシャットダウンした。変化の大きい古典的なスローカーブ、右バッターに対するムービングファストボール、そしてモーション中に空中で膝を静止することで、バッターのバランスを崩し続けた」と称えた。森下が金色のグローブを着用していたことから、「子供たちの間で、突然金色のグローブが流行るのではないかと思う」と記している。

 同記事は、完封リレーを成功させた中継ぎ陣にも注目。7回に3番手として登場した伊藤大海については、2死3塁のピンチでエディ・アルバレスを遊ゴロに打ち取った場面を振り返り、「この試合で最も重要なアウトの一つをとった」と評価。大会通算で2勝3セーブをあげた栗林についても、「あまりに良すぎた」と絶賛している。

 念願の金メダルを手にし、歴史に名を刻んだ侍ジャパン。パリ大会では野球は除外となったが、ロサンゼルス大会では復活が濃厚と見られている。2年後に控えるWBC含め、世界王者として臨む今後の国際大会には、ますます期待が高まる。

構成●THE DIGEST編集部

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