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プロ野球

暴行問題の中田翔が巨人へ無償トレード。同じ“出身”の張本勲に続いて「O」を支える活躍ができるか

THE DIGEST編集部

2021.08.20

巨人移籍が決まった中田。“先人”・張本同様に新天地でも躍動なるか。写真:滝川敏之(THE DIGEST写真部)

巨人移籍が決まった中田。“先人”・張本同様に新天地でも躍動なるか。写真:滝川敏之(THE DIGEST写真部)

 急転直下、“渦中”にあった男の新天地が決まった。

 7月20日、巨人は日本ハムの中田翔内野手(32歳)をトレードで獲得したと発表した。交換要員はなく、いわゆる無償トレードという形となっている。

 中田は、8月4日のエキシビションマッチのDeNA戦の試合前に、チームメイトに暴行を働いたことが発覚。球団から一軍および二軍戦の出場停止処分が科せられ、大きな波紋を呼んでいた。3年契約最終年の今季、中田は39試合で打率.193、4本塁打、OPS.577と低迷。昨季に3度目の打点王を獲得した姿はなかった。

 今後の野球人生の大きな岐路に立たされていた中田だったが、8月末のトレード期限を前に、巨人が手を差し伸べる形で急きょ移籍が決定。背番号は「10」。球史に残る大捕手・阿部慎之助が着け、また今季は新外国人選手のスモークが背負っていたが番号だったが、コロナ禍でスモークの家族が再来日できず退団となり、空き番となっていた。

【動画】中田翔が超豪快アーチ! 巨人でもパワー発揮なるか
 そして、あらゆる点で今回の中田と符号するのが張本勲だろう。日本ハムの前進・東映フライヤーズで大活躍していた張本は、中田と同様に“やんちゃ”な性格で知られ、野村克也のささやき戦術に対抗するために、わざと空振りして野村の頭をバットで叩いたこともあった。球界を代表する安打製造機も、チームの身売りなどもあって晩年はトレードの噂が絶えず、そして1975年オフ、長嶋茂雄監督たっての希望で巨人への移籍が決まった。

 その張本が背負った番号も、中田と同じ「10番」。また両者とも出身地は広島県広島市、さらに出身高校も中田が大阪桐蔭高、張本も浪華商業高等学校(現・大阪体育大学浪商中学校・高等学校)で同じ大阪という点も共通している。

 張本は移籍1年目から王貞治との3・4番コンビ“OH砲”として躍動し、130試合に出場して自己最多&リーグ1位の182安打を放ち、打率.355、OPS.988と猛打を発揮して優勝に貢献した。中田も現在の巨人の4番に座る「O」=岡本和真を支えるようなパフォーマンスを見せ、ペナント制覇に貢献できるだろうか。新天地での復活に注目したい。

構成●THE DIGEST編集部
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