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MLB

実は史上5人目の「勝率9割」! 9勝目を挙げた大谷翔平はR・ジョンソン&マダックスの快挙に迫る

THE DIGEST編集部

2021.09.04

今季20先発目で9勝目を挙げた大谷。実は球史に残る最強投手ランディ(右上)やマダックス(右下)に並ぶ史上5人目の快挙も目前に迫っている。(C)Getty Images

今季20先発目で9勝目を挙げた大谷。実は球史に残る最強投手ランディ(右上)やマダックス(右下)に並ぶ史上5人目の快挙も目前に迫っている。(C)Getty Images

 文字通りの力投で、球史に残る二桁勝利へ王手をかけた。

 現地時間9月3日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、本拠地で行なわれたテキサス・レンジャーズ戦に「2番・投手」で先発出場。打撃では4打数無安打に終わった一方で、投げては7回をメジャー自己最多117球を投げ、7安打2失点8奪三振の見事なピッチングで今季9勝目をマークした。

【動画】161キロズドン! 大谷翔平、圧巻の剛速球で空振り三振を奪う!

 今季17度目の“リアル二刀流”。先日に死球を受けた影響で感覚が空いての登板となったが、その投球は力強さがあり、平均96.9マイル(155.9キロ)、最速100.5マイル(161.7キロ)を計時。4回1死二三塁、7回一二塁のピンチの場面ではギアを上げて無失点に抑え、その才能を遺憾なく発揮したのだった。
 
 この日の試合で大谷は今季20先発目に到達。打者としても20本塁打(42本)、20盗塁(22個)を記録しており、前人未到の「トリプル20」達成者となった。さらに5月28日のオークランド・アスレティックス戦で唯一の黒星を喫して以降、13先発連続負けなしで8連勝と、投手としても数段階高みへと成長した感もある。

 そんな大谷は、“ある記録”への達成にも期待がかかっている。シーズン20先発以上した投手で勝率9割以上をマークした投手は、実は過去に4人しかいない快挙なのだ。

●1937年ジョニー・アレン(インディアンス):勝率.938(15勝1敗)
●1984年リック・サットクリフ(カブス):勝率.941(16勝1敗)
●1995年ランディ・ジョンソン(マリナーズ):勝率.900(18勝2敗)
●1995年グレッグ・マダックス(ブレーブス):勝率.905(19勝2敗)

 アレンの時代はサイ・ヤング賞が創設されていなかったため受賞はないが、他の3人はいずれも勝率9割シーズンでサイ・ヤング賞を獲得(ランディは計5回、マダックスは計4回)。大谷は規定投球回到達が難しいため、さすがに選出はないかもしれない。しかい、投打二刀流をこなしながら、ピッチャーとしての内容面でも匹敵する数字を残している事実は驚異という他ないだろう。ちなみに、彼ら4人の通算本塁打数は14本である。

 今季数々のレコードを樹立してきた稀代の天才は果たして、史上5人目の勝率9割投手としてシーズンを終えられるのか。残り数登板を改めて注目していきたい。

構成●THE DIGEST編集部

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