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MLB

ア・リーグMVPは大谷で決まりだが…混迷するナ・リーグMVPと両リーグのサイ・ヤング賞争い<SLUGGER>

宇根夏樹

2021.09.09

有力視されているのは大谷(右上)のMVPのみ。他のアウォードにはタティースJr.(左上)、シャーザー(左下)、コール(右下)とそれぞれ一番手はいるが、他にも複数の候補がひしめき合う。(C)Getty Images

有力視されているのは大谷(右上)のMVPのみ。他のアウォードにはタティースJr.(左上)、シャーザー(左下)、コール(右下)とそれぞれ一番手はいるが、他にも複数の候補がひしめき合う。(C)Getty Images

 レギュラーシーズン終了まで1か月を切った。どのチームがポストシーズンへ進むのかとともに、どの選手がMVPやサイ・ヤング賞を受賞するのかも少しずつ見え始めてきた。

 ア・リーグのMVPは、大谷翔平(エンジェルス)で決まりだ。ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)は後半戦に失速。大谷も打撃は下降し、後半戦のOPSはゲレーロJr.より下だが、7月以降は快投を続けている。この二刀流の活躍には誰も太刀打ちできず、2015年のブライス・ハーパー(当時ナショナルズ/現フィリーズ)以来となる満票選出もあり得る。本塁打で大谷に迫るサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)は出塁率が低く、それほど票は伸びないだろう。

 ナ・リーグのMVPは、フェルナンド・タティースJr.(パドレス)が有力だ。本塁打王の可能性は大谷より高く、盗塁王も狙える位置にいる。ただ、MVPレースにおけるリードは、それほど大きくない。ハーパーのOPSはタティースJr.とほとんど変わらず、出塁率は上回る。マックス・マンシー(ドジャース)も含め、ここからのパフォーマンスがMVPの行方を左右しそうだ。タティースJr.は怪我なく過ごすことが、まず求められる。すでに3度も故障者リストに入っている。

 サイ・ヤング賞は、両リーグとも絶対的な存在がいない。ア・リーグは、ゲリット・コール(ヤンキース)、ランス・リン(ホワイトソックス)、ロビー・レイ(ブルージェイズ)が有力候補。特にレイは7、8月に2ヵ月続けて防御率1点台を記録し、急浮上してきた。
 
 現時点の成績で選ぶなら、受賞はコール、2位はレイだろう。2人が155イニング以上投げているのに対し、リンは約20イニング少ない。アストロズ時代の2年前、チームメイトのジャスティン・バーランダーに敗れて惜しくも受賞を逃したコールだが、今回は投手最高の栄誉を手にする可能性はかなり高そうだ。

 ナ・リーグでは、前半戦を終えた時点ではジェイコブ・デグローム(メッツ)以外に考えられなかった。92.0イニングで146三振を奪い、防御率1.08と歴史的な快投。しかし、後半戦は故障で1イニングも投げておらず、事実上賞レースからは脱落した。

 現在は防御率2.28~2.48の間に、ウォーカー・ビューラー(ドジャース)、ブランドン・ウッドラフ(ブルワーズ)、コービン・バーンズ(ブルワーズ)、マックス・シャーザー(ドジャース)の4人がひしめく。

 中でも筆頭候補に挙げられているのがビューラーで、防御率とイニング数はともに2位。すでにサイ・ヤング賞を3度獲得しているシャーザーは、ドジャース加入後の7先発で防御率1.05、5連勝と猛スパートをかけている。だが、バーンズも被本塁打・与四死球・奪三振の3要素で産出される疑似防御率FIPで、歴代11位の1.58と歴史的な数字を残すなど、それぞれに強みがある。

 ナ・リーグMVPと同様、こちらも最後の最後まで投票者を悩ませることになりそうだ。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
 
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