MLB

粘着物質問題をいじられて激怒!ヤンキースの剛腕コールと最古参戦士との騒動が話題に「冗談が通用しなかった」

THE DIGEST編集部

2021.10.25

今季のMLBで何かと物議を醸した「粘着物質問題」。それをガードナー(右)からいじられたコール(左)は憤慨したようだ。(C)Getty Images

 今季のMLBを振り返るうえで欠かせないトピックが、粘着物質問題だろう。

 今年6月にMLBは、投手がボールのグリップ力を高めるために使っていた粘着性物質の使用を禁止。試合前や試合中に審判が投手の違反を直接チェックするなど、取り締まりを強化した。

 MLBはこの問題について、「複数の投手が握りのためではなく、回転数向上に使っている現状が看過できない」と説明。現役選手たちへの理解を求めたが、シーズン途中に起きた突然のルール改正は、「なぜシーズン中に?」「そもそもボールが滑るから悪い」などと様々な反発を呼んだ。

 この球史に残るであろう変革で渦中の身となったのが、ニューヨーク・ヤンキースの剛腕ゲリット・コールだった。

 重量挙げなど筋力系種目の選手がグリップ力を強化するために使用してきた『スパイダータック』の使用を疑われた31歳の右腕は、取り締まり強化直後にボールの回転数が激減。アメリカのメディアやファンの間で議論の的となった。

 コールはシーズン16勝を挙げ、防御率3.23、奪三振243と終わってみれば、圧巻の戦績を残した。だが、そんな剛腕の驚きのニュースが話題を呼んでいる。
 
 米ポータルサイト『Yahoo Sports』などの複数メディアによれば、コールは粘着物質問題が世間を賑わせた頃、生え抜きの最古参であるブレッド・ガードナーからそれを茶化されて憤慨。ロッカールームで激しく言い合う大騒動を起こしていたというのだ。

 同メディアによれば、松脂を帽子に塗ってジョークを飛ばしたというガードナーに悪気はなく、あくまでメディアから受けていたプレッシャーを和らげるつもりだったが、「コールにはその冗談が通用しなかった」という。

 その後、コールが謝罪。両雄は和解に至ったものの、シビアな地元メディアからは手厳しく"攻撃"を受けている。専門サイト『NJ.com』は、「この件はコールの気弱さを物語っている。サバシアやペティット、リベラたちのようなレジェンドがそんな風に仲間に当たる姿は想像できない」と指摘した。

 ナイーブな問題に関して、思わぬかたちで批判を浴びてしまったコール。来シーズンは、そうした周囲の声を一掃する意味でも、チームタイトルの獲得が求められそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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