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田中将大のヤンキース電撃復帰は「否定できない」。米最大の移籍専門サイトが「驚きはない」と今オフの動向に熱視線

THE DIGEST編集部

2021.11.01

存在感は絶大なだけに楽天としても田中の引き留めに全力を投じるはず。はたして、どうなるだろうか。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 去る10月25日に行なわれたオリックス・バファローズ戦、楽天イーグルスの田中将大は、8回2失点の好投をするも負け投手に。これで33歳の右腕は8月20日の日本ハム戦から10戦連続の未勝利のまま、レギュラーシーズンを終えた。
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 MLBから8年ぶりに日本球界へ文字通りの電撃復帰を果たした田中。8年前の日本一をけん引した右腕は、優勝請負人と言われるほど期待が大きかった。だが、今シーズンの成績は防御率こそリーグ4位の3.01とまずまずながら、勝敗では4勝9敗と負け越した。

 無論、日本とアメリカでは球質やマウンドの硬さなどが大きく異なる。その影響は数多の経験を積んできた田中といえども例外ではなかったと言える。さらに移籍間もない3月中に右ヒラメ筋(ふくらはぎ奥の筋肉)を痛めた影響も小さくなかったかもしれない。

 とはいえ、細かく数字を見ていけば、流石と言える部分もある。先述の防御率だけでなく、1イニングに打者を何人出塁させたかを表す指標『WHIP』は、1.03。これは12年ぶりの投手4冠を達成したオリックスの山本由伸に次ぐリーグ2位の好成績だった。

 ゆえに田中へはアメリカから熱視線が注がれている。とりわけ古巣ニューヨーク・ヤンキースは、元エースの再獲得に前向きと言われている。「ヤンキースがタナカと再契約する可能性は否定できない」と報じるのは、米最大の移籍情報サイト『MLB Trade Rumors』だ。

 12年連続でワールドチャンピオンになれなかった今季のヤンキースは、目下、投手再建の真っただ中にある。とりわけ先発投手陣のテコ入れは今オフの最重要課題とされており、剛腕エースのゲリット・コールに次いで、軸となり得る投手の拡充が必須とされている。
 
 このオフには、マックス・シャーザー(ロサンゼルス・ドジャース)、ロビー・レイ(トロント・ブルージェイズ)、マーカス・ストローマン(ニューヨーク・メッツ)など実力派投手が相次いでFAとなる見込みではある。だが、『MLB Trade Rumors』は、「馴染みのある選択肢」として田中の再獲得の可能性を訴えた。

「いまだ不透明な要素は少なくないが、ヤンキースがマサヒロ・タナカと再契約することも考慮から外すことはできない。昨冬に東北楽天ゴールデンイーグルスと契約した後、タナカはMLB、特にヤンキースへの復帰の可能性をほのめかした。

 そのため、贅沢税ライン以下でヤンキースがより柔軟性を持った今、再びピンストライプを着るタナカを見ることになっても驚きではない。チームにはデイビー・ガルシアやクラーク・シュミットなどの有望な若手が揃ってはいるが、ローテーションに実績のある堅実なベテラン投手を獲得できれば、チームの呼吸は幾分楽になるだろう」

 楽天に入団する際の会見で「1年終わった段階で球団とお話しする機会を設けてもらっている。どうなるか自分も分からないが、まだアメリカでやり残したことあると思っている」とオプトアウトの可能性も口にしていた田中。はたして、日本球界屈指の実力派は再びピンストライプのユニホームに袖を通すのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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