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鈴木誠也はMLBでも通用する!活躍に向けて心強い「.310」と「.324」が示すものとは?

THE DIGEST編集部

2021.11.08

今季のMLBで飛躍を遂げたゲレーロJr.(右)。鈴木(左)はそんな神童スラッガーにも負けず劣らずの数字を残している。写真:THE DIGEST写真部、(C)Getty Images

 今オフのMLBのFA市場でにわかに注目を集めているのが、広島の鈴木誠也だ。

 キャリア2度目の首位打者を獲得した今季の鈴木は、史上3人目の6年連続での「打率3割&25本塁打」も達成。強肩を利した守備能力を含めても、間違いなく日本球界No.1外野手だ。ゆえに現地時間11月4日にMLB公式のジョン・モロシ記者が、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦をすっぱ抜いて以来、その存在は多士済々のFA市場でも人気銘柄となりつつある。
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 侍ジャパンの4番を務めて国際舞台でも確かな実績を残した27歳は、群雄割拠のMLBで通用するのか。現時点では未知数な部分も多いが、「活躍できる」と紐づけられるひとつのデータがある。それは速球への対応力だ。

 速球の平均球速が93.7マイル(約150.7キロ)のMLBにおいて、打者はいかに力負けをしないかが、キーファクターと言われている。鈴木はというと、今季のNPBでの4シームに対する平均打率が.310と高い数字を残しており、その点においては問題がないと言える。ちなみに極端な例ではあるが、44本塁打&110打点で二冠王となった2016年の筒香嘉智は、速球に対する打率が1割台前半だった。
 
 加えて、鈴木は2シームやカットボールに対する打率がそれぞれ.344と.364で、MLB特有の"動くボール"に対するアジャストも十分に期待できる。

 さらに長打力を測るISO(長打率から打率を引いた数値)も.324と高い鈴木は、パワーで並み居る強打者に劣らない可能性を感じさせる。無論、一概に比較はできないが、これを今季のMLBのISOランクと見比べた場合に、広島の主砲はブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ/.290)やブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ/.305)らを上回っている。MLB挑戦に向けて心強いデータと言えるだろう。

 もちろん移籍する球団などにもよって状況は変わるだろう。しかし、多くの日本人打者が苦戦を余儀なくされてきた速いボールへの数字を見る限り、それなりの活躍が期待できると言えそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
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