怪物、天才、偉才、ユニコーン、史上最高のベースボーラー――。今季の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を形容する言葉を数えれば枚挙に暇がない。オフシーズンを含めて連日のように歴史に名を刻む活躍を続けた27歳は、文字通り凄まじかった。
【動画】打撃音が爽快! MVP受賞した大谷翔平の全46本塁打を一挙振り返り!
ゆえにMVP受賞も文句なしで決まった。現地時間11月18日、米専門局『MLB Network』が全米野球記者協会による投票結果を発表し、アメリカン・リーグは記者30名全員が大谷に1位票を入れたのだ。
投票権を持つ彼らの意見がメディアの総意ではない。しかし、ファイナリストとなったブラディミール・ゲレーロJr.とマーカス・セミエンの所属するトロント・ブルージェイズの地元メディアを含め、今季のMLBで二刀流の一大フィーバーを巻き起こした大谷の受賞を「間違いだ」と批判する人々は限りなくゼロに近いと言える。それほど不満の声が周囲から聞こえてこない。
異論のないMVP受賞。これを成立させたのは、もちろん打っては46本塁打を記録し、投げては9勝をマークした投打の活躍によるところは大きい。しかし、それと同じぐらいに彼の人となりが評価されてのものではないだろうか。
ここで思い出したい名将の言葉がある。ヒューストン・アストロズのダスティー・ベイカーだ。御年72歳となった百戦錬磨の指揮官は、今年9月に大谷について問われた際に、技術論ではなく人間性を真っ先に褒めちぎっていた。
「ショウヘイ・オオタニって男は権威のある人だけでなく、それに対する人にも敬意の念をもって接する。本当に尊敬すべき人物だ。こうした振る舞いは多くの若者たちが心に留め、スポーツマンシップの精神として真似できることだろう。私は彼のような人を見たことがない」
あらゆるプレーが数値化され、可視化できるようになった近年の野球界は、次世代スターたちによる争いが激化。まさに群雄割拠の時代を迎えている。そうした風潮の最中にあってグラウンド内外で謙虚かつ純粋な大谷は稀有な存在なのかもしれない。それは指導者歴33年、数多の選手を一流に育て上げてきたベイカーをして「見たことがない」と言わせるのだから間違いではないはずだ。
二刀流のハイパフォーマンスと謙虚な態度で世界を虜にした大谷。「選手としては、ここからピークを迎える5~7年が勝負だと思うので、日々頑張りたい」と受賞を喜んだカリスマに、我々はこれからも魅了され続けるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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【PHOTO】"歴史的なシーズン"をホームランで締め括る!二刀流で大躍進を遂げた大谷翔平の2021年を厳選!
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ゆえにMVP受賞も文句なしで決まった。現地時間11月18日、米専門局『MLB Network』が全米野球記者協会による投票結果を発表し、アメリカン・リーグは記者30名全員が大谷に1位票を入れたのだ。
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異論のないMVP受賞。これを成立させたのは、もちろん打っては46本塁打を記録し、投げては9勝をマークした投打の活躍によるところは大きい。しかし、それと同じぐらいに彼の人となりが評価されてのものではないだろうか。
ここで思い出したい名将の言葉がある。ヒューストン・アストロズのダスティー・ベイカーだ。御年72歳となった百戦錬磨の指揮官は、今年9月に大谷について問われた際に、技術論ではなく人間性を真っ先に褒めちぎっていた。
「ショウヘイ・オオタニって男は権威のある人だけでなく、それに対する人にも敬意の念をもって接する。本当に尊敬すべき人物だ。こうした振る舞いは多くの若者たちが心に留め、スポーツマンシップの精神として真似できることだろう。私は彼のような人を見たことがない」
あらゆるプレーが数値化され、可視化できるようになった近年の野球界は、次世代スターたちによる争いが激化。まさに群雄割拠の時代を迎えている。そうした風潮の最中にあってグラウンド内外で謙虚かつ純粋な大谷は稀有な存在なのかもしれない。それは指導者歴33年、数多の選手を一流に育て上げてきたベイカーをして「見たことがない」と言わせるのだから間違いではないはずだ。
二刀流のハイパフォーマンスと謙虚な態度で世界を虜にした大谷。「選手としては、ここからピークを迎える5~7年が勝負だと思うので、日々頑張りたい」と受賞を喜んだカリスマに、我々はこれからも魅了され続けるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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