周知の通り、選手会との新労使協定が合意に至らなかったMLBは、現地時間12月2日にオーナー側の意向でロックアウトに突入。トレードやFAなどの契約交渉がすべて凍結された。
現地時間12月15日には、米スポーツ専門メディア『The Athletic』のエバン・ドレリッチ記者が、今回の新労使交渉の核となっている経済構造についての議論は「来年1月までは再開されない見込みだ」と伝えた。つまり、少なくとも新年を過ぎてからも、どの球団も身動きが取れない状況が続くのだ。
フリーエージェント選手たちにとっては穏やかではない状況が続く。そのなかでも期待値が上がり続けているサムライがいる。今冬に広島からポスティングを利用してのメジャー挑戦を決意した鈴木誠也だ。
11月23日から全30球団との交渉が可能になった鈴木は、リミットまで約20日間を残した段階でロックアウトに突入。早々に交渉の中断を余儀なくされた。しかし、そんな27歳を獲得しようという球団は絶えない。代理人を務めるジョエル・ウルフ氏によれば、「8球団以上、15球団未満」が、すでに接触をしてきたという。
現地メディアでも彼の名を見ない日はない。日々注目度が増しているなかで、ニューヨーク・ヤンキースの専門メディア『Bronx Pinstripes』は、「セイヤ・スズキと契約する必要がある!」と訴えた。
もっとも、ヤンキースの打撃陣はタレント揃いだ。とりわけ中軸は、ジャンカルロ・スタントンとアーロン・ジャッジというMLBでも屈指の長距離砲が顔を並べている。しかし、同メディアは、いまのヤンキースには「三振が多すぎる」「パワーヒッターが多すぎる」「スピード不足」という3つの課題があると指摘。そのうえで、「スズキはすべての問題を解決できる」と期待を寄せるのだ。
【動画】MLBスカウトをも唸らせる一撃! 鈴木誠也が放った特大アーチをチェック
「2021年にスズキが日本で残した桁違いのスタッツは、まさに『日本のマイク・トラウト』と呼べるだけのものだ。もちろん、それはメジャーリーグではないが、彼がアメリカでも生産的な打者になれるということを十分に証明するものである。打力だけでなく、スピードでもアドバンテージを提供できるスズキならば、ヤンキースが抱える悩みを大幅に改善できるはずだ」
また、近年の日本人打者がメジャー挑戦後に苦戦を余儀なくされる傾向があるが、それについても同メディアは、「あらゆる統計的にみても、スズキのパワーとセンスであれば、大きな問題にはならない」と主張。そのうえで、こう訴えている。
「ヤンキースにとっては、ラインナップにたしかなスピードとパワーを加える絶好の機会だ。セイヤ・スズキは27歳でアメリカ球界の頂点を目指しており、それはヤンキースにふさわしい考えである」
はたして、鈴木はメジャーの檜舞台で、伝統のピンストライプのユニホームを着て躍動するのか。ロックアウト後の交渉から目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部
現地時間12月15日には、米スポーツ専門メディア『The Athletic』のエバン・ドレリッチ記者が、今回の新労使交渉の核となっている経済構造についての議論は「来年1月までは再開されない見込みだ」と伝えた。つまり、少なくとも新年を過ぎてからも、どの球団も身動きが取れない状況が続くのだ。
フリーエージェント選手たちにとっては穏やかではない状況が続く。そのなかでも期待値が上がり続けているサムライがいる。今冬に広島からポスティングを利用してのメジャー挑戦を決意した鈴木誠也だ。
11月23日から全30球団との交渉が可能になった鈴木は、リミットまで約20日間を残した段階でロックアウトに突入。早々に交渉の中断を余儀なくされた。しかし、そんな27歳を獲得しようという球団は絶えない。代理人を務めるジョエル・ウルフ氏によれば、「8球団以上、15球団未満」が、すでに接触をしてきたという。
現地メディアでも彼の名を見ない日はない。日々注目度が増しているなかで、ニューヨーク・ヤンキースの専門メディア『Bronx Pinstripes』は、「セイヤ・スズキと契約する必要がある!」と訴えた。
もっとも、ヤンキースの打撃陣はタレント揃いだ。とりわけ中軸は、ジャンカルロ・スタントンとアーロン・ジャッジというMLBでも屈指の長距離砲が顔を並べている。しかし、同メディアは、いまのヤンキースには「三振が多すぎる」「パワーヒッターが多すぎる」「スピード不足」という3つの課題があると指摘。そのうえで、「スズキはすべての問題を解決できる」と期待を寄せるのだ。
【動画】MLBスカウトをも唸らせる一撃! 鈴木誠也が放った特大アーチをチェック
「2021年にスズキが日本で残した桁違いのスタッツは、まさに『日本のマイク・トラウト』と呼べるだけのものだ。もちろん、それはメジャーリーグではないが、彼がアメリカでも生産的な打者になれるということを十分に証明するものである。打力だけでなく、スピードでもアドバンテージを提供できるスズキならば、ヤンキースが抱える悩みを大幅に改善できるはずだ」
また、近年の日本人打者がメジャー挑戦後に苦戦を余儀なくされる傾向があるが、それについても同メディアは、「あらゆる統計的にみても、スズキのパワーとセンスであれば、大きな問題にはならない」と主張。そのうえで、こう訴えている。
「ヤンキースにとっては、ラインナップにたしかなスピードとパワーを加える絶好の機会だ。セイヤ・スズキは27歳でアメリカ球界の頂点を目指しており、それはヤンキースにふさわしい考えである」
はたして、鈴木はメジャーの檜舞台で、伝統のピンストライプのユニホームを着て躍動するのか。ロックアウト後の交渉から目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部