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プロ野球

最下位から躍進した2球団、日本ハム主砲の不祥事に新人大豊作――2021年プロ野球5大ニュース!<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.12.31

ヤクルトの「2年連続最下位からの日本一」は史上5例目。しかも球団では15年に続く2度目の達成で、これは史上唯一だ。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

ヤクルトの「2年連続最下位からの日本一」は史上5例目。しかも球団では15年に続く2度目の達成で、これは史上唯一だ。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 2021年もプロ野球は盛りだくさんの話題で我々を楽しませてくれた。今年も残り僅かとなった今、改めて今季のプロ野球5大ニュースを振り返ろう。

1位:前年最下位の2球団がリーグ制覇
 11月20日から行なわれた日本シリーズで対決したのは、ヤクルトとオリックス。両軍の顔合わせは26年ぶり3度目だったが、同時に“史上初”のカードでもあった。前年最下位からリーグ優勝を果たしたチーム同士の対戦だったのだ。

 オリックスは中嶋聡監督の育成手腕が光った。高卒2年目でリーグ2位の防御率2.51を記録した宮城大弥ら若手が台頭し、遅咲きの大砲・杉本裕太郎も本塁打王を獲得する活躍。山本由伸は投手五冠、吉田正尚は2年連続首位打者と従来の主力も例年通りの活躍で、投打ともに大きく戦力を増して激戦のパ・リーグを勝ち抜いた。

 一方、19~20年は2年連続最下位だったヤクルトは、高津臣吾監督の制球力重視の方針が実を結び、与四球はリーグ最少の363。チーム防御率も前年の4.61(6位)から3.48(3位)と大幅に改善されたことで、自慢の強力打線と噛み合った。前半戦こそ阪神と巨人に先行を許したが、9月以降に26勝16敗7分(勝率.619)と猛追して二強を追い抜いた。

 下剋上の勢いそのままに両軍は日本シリーズでも激闘を演じ、実に6試合中5試合が1点差の好ゲーム。投手力で僅かに上を行ったヤクルトが4勝2敗でオリックスを下し、20年ぶりの頂点に立った。
 
2位:ルーキーたちが躍動!
 今季はコロナ禍で外国人選手の来日が遅れたこともあり、各球団が積極的に新人選手を起用。その結果、史上稀にみるルーキー豊作年となった。

 まず話題をさらったのが、昨年のドラフトで4球団競合の末に阪神へ入団した期待のスラッガー、佐藤輝明。オープン戦で12球団トップの6本塁打を放って開幕からスタメンを勝ち取り、前半戦だけで20本塁打を量産した。

 佐藤だけでなく、栗林良吏(広島)や伊藤大海(日本ハム)といった新人投手たちも序盤から躍動した。当初から抑えを務めた栗林は、開幕22登板連続無失点のルーキー記録を樹立。伊藤の開幕23イニング連続奪三振も新人最長で、2人そろって東京五輪日本代表にも選ばれた。

 後半戦に入って佐藤の勢いが落ちると、代わって牧秀悟(DeNA)が存在感を増してきた。新人二塁打記録を更新し、3割20本塁打もクリア。新人王こそリーグ2位の37セーブ
防御率0.86を記録した栗林にさらわれたが、新人特別賞を受賞した。また、佐藤や伊藤をはじめ、盗塁王に輝いた中野拓夢や2ケタ勝利の伊藤将司(ともに阪神)ら史上最多6選手に特別賞が与えられたのも、“ルーキーの年”を象徴する出来事だった。
 
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