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プロ野球

【2000~15ドラフト総検証:第1回】独自指標「プレーヤーズ・バリュー」で見る「最も活躍した選手ベスト5」<SLUGGER>

出野哲也

2022.01.01

00~15年のドラフト出世頭といえば、坂本(左上)、山田(右上)、柳田(左下)、丸(右下)らが考えられるが…。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

00~15年のドラフト出世頭といえば、坂本(左上)、山田(右上)、柳田(左下)、丸(右下)らが考えられるが…。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 「過去のドラフトで最も豊作だった年はいつか?」
「最も大きな成果を収めたのはどの球団か?」

 これまでにも、印象だけで何となく点数をつけて評価したり、もしくは「通算1000試合出場でプラス1点、1000安打でプラス1点」といった加点方式で「最高のドラフト」が決められたりしたこともあった。だが、もっと明確な基準はないだろうか?

 例えばメジャーリーグでおなじみの、総合的な勝利貢献度を示すWARは、日本でも算出されている。しかし、近年はともかく、古い時代では詳細な守備成績が入手できないため、正確な評価は下せない。

 そのため、ここでは野手を「平均よりどれだけ多くの得点を稼ぎ出したか」を示すRCAA、投手は「平均よりどれだけ多くの点を防いだか」を示すPRというセイバーメトリクス指標を使い、これを総合した数値を「プレーヤーズ・バリュー(PV)」と名付けて評価基準とした。
 
 なお、RCAAは守備力が考慮されない攻撃力だけの指標なので、PVに変換するにあたっては、過去の打撃成績を参考にして守備位置ごとの“得点創出難易度”を割り出し、補正をかけた(捕手1.24、一塁手0.87、二塁手1.10、三塁手0.97、遊撃手1.13、左翼手0.93、中堅手0.97、右翼手0.97、指名打者0.83)。

 RCAAの数値が同じでも、守備の負担が大きい捕手なら1.24倍の価値があることを示す。これにより守備面もある程度反映させられる。大まかな目安としては、年間のPVが10以上なら好成績、20以上はベストナイン級、30を超えればMVP候補レベルである。

 PVを用いることで投手と野手を同一の基準で評価でき、今と昔の選手の比較も可能になる。これをドラフトで指名した選手に応用すれば、冒頭の疑問に対する答えも出るだろう。今回の一連の企画では、このPVを用いて2000~15年までのドラフトをさまざまな角度から検証していく。
 

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