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MLB

大型補強のメッツが鈴木誠也と菊池雄星をW獲り!? 背景にある球界のルール再編と大谷を世界に導いた敏腕GMの就任

THE DIGEST編集部

2022.02.04

今オフのFA市場で注目を集める菊池(左)と鈴木(右)。このふたりのサムライにメッツが関心を示しているようだ。(C)Getty Images

今オフのFA市場で注目を集める菊池(左)と鈴木(右)。このふたりのサムライにメッツが関心を示しているようだ。(C)Getty Images

 実現すれば、日本の野球ファンにとっても興味深いものとなる。現地時間2月3日、米メディア『MLB Trade Rumors』などが、ニューヨーク・メッツが、菊池雄星と鈴木誠也の獲得に動く可能性を指摘した。

 MLBは目下、ロックアウトの真っただ中にある。3月1日(現地時間)までに選手会とオーナー陣を擁する機構側との交渉がまとまらなければ、シーズン開幕も後ろ倒しになるという切迫した状況だ。

 無論、FA市場もロックアウト解消まで進展はない。それでも現地メディアでは、連日のように各球団の補強に関する動きが報じられ続けている。

 そんななかで急浮上したのが、捲土重来を期する名門のサムライ獲りだ。この動向について、各国球界の移籍情報を発信し続けている『MLB Trade Rumors』は「大富豪のオーナーであるスティーブ・コーエンならば、さほど大きな問題にはならない」と伝えた。

 もっとも、メッツはロックアウト前にマックス・シャーザー、スターリング・マーテイと投打の軸を獲得済みだ。とりわけ、鈴木が本職とする外野手陣は、FAとなっていたマーク・カナも手に入れており、リーグ屈指の充実ぶりだ。

 それでも、メジャー初挑戦となる27歳の獲得を目指すのは、球界のルール見直しが背景にあるからだ。現在、選手会とMLBの新労使協定を巡る交渉のなかでは、ユニバーサルDH(両リーグDH制導入)が争点のひとつとなっている。つまり、ナ・リーグに今季からDH制が導入される可能性を視野に入れ、日本時代に通算長打率.570を誇った鈴木に目をつけているというのだ。

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 メッツの地元メディア『Sports Net New York』は、「スズキにはメッツの狙いに沿う才能がある」と指摘。そのうえで「もしも、獲得できれば(ロックアウト前に契約した)マーク・カナをDHで起用するか、あるいは外野陣でローテーションを組むことも可能になるため、さまざまなオプションを生み出すだろう」と、鈴木のマルチ性を評した。

 さらに同メディアは、菊池についても「メッツの先発投手のターゲットリストにいる。彼は最もメッツにフィットするひとり」と分析。トレードでの獲得を目論むクリス・バシットとフランキー・モンタス(いずれもアスレティックス)とともに、投手テコ入れのためのキーマンに挙げた。

 また、メッツが日本人獲得、とりわけ高いポテンシャルが期待される鈴木に熱視線を送る根底には、昨年11月の新GM就任も少なからず関係する。米スポーツ専門誌『Sports Illustrated』は、かつてエンジェルスで大谷翔平獲得に貢献したビリー・エプラーGMの存在に注目し、こう分析した。

「MLBでの経験値は皆無だが、スズキのストロングポイントには賭けるだけの価値がある。少なくともエプラーはそう考えるだろう。2017年にエンジェルスのGMだった彼が、日本の天才プレーヤーを獲得する機会を生かしたことを思い出してほしい。ショウヘイ・オオタニだ。彼は昨季ア・リーグMVPを受賞するなどスーパースターとなり、賭けの見返りは非常に大きかったと言える」

 36年ぶりのワールドチャンピオンを目論むメッツ。その悲願達成のために、彼らは日本球界が誇る投打の実力者を手中に収めるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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