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是非を問われた大谷ルールをエンジェルスと同地区の敵将はどう見る? 「対戦相手としては嫌」としながら“本音”を語る

THE DIGEST編集部

2022.03.29

レンジャーズを率いるウッドワード監督(右)は、大谷(左)がより活きる形となる新ルールへの持論を展開した。(C)Getty Images

レンジャーズを率いるウッドワード監督(右)は、大谷(左)がより活きる形となる新ルールへの持論を展開した。(C)Getty Images

 現地時間3月22日にMLBと選手会が合意した“新ルール”は、大きな波紋を広げた。
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 その是非が問われているのは、一度降板した投手がDHとして試合に継続して出続けられるという新たな規則、俗称「大谷ルール」だ。これは昨夏のMLBオールスターにおいて、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が“リアル二刀流”で出場するために史上初めて適用された異例の措置だったが、今季から公式戦でも施行される予定となっている。

 今後、全30球団のオーナーたちによる投票で正式に認可される同ルール。大谷の活躍の幅を広げるだけでなく、新たな二刀流スターの誕生を目論み、選手会とMLBは暫定合意に達した。だが、一部では不満も噴出している。テキサス・レンジャーズの地元紙『Dallas Morning News』のエバン・グラント記者は、「野球界はオオタニを最大限に宣伝するために、できる限りのことをするべきだが、このルール変更はエンジェルスに不当な利益をもたらす」と真っ向から反論した。

 無論、大谷と対峙しなければならないチームの指揮官にとっては、悩みの種にもなり得る。レンジャーズのクリス・ウッドワード監督は、『Dallas Morning News』で、ロースター枠の拡大(28人で、投手制限なし)など球界を賑わせる「ルール変更」への持論を展開した。

「間違いないのは、ピッチャーをより戦略的に使えるようになるという点だ。試合で誰が使えて、誰が使えなくなるというストレスからは解放されるだろうね。ただ、我々はもっと戦略的に掘り下げる必要があると思う」

 さらに「ルール通りに実行するチームには、どこだろうと公平なアドバンテージがあると思う」と説いたウッドワード監督。だが、戦術的な野球を好む45歳の智将は、「それはややオールドスクール(古い)なやり方かもしれないね」と分析。そして、こう続けた。

「対戦相手としては本当に嫌なもんだよ。でも、野球を愛している身からすると、やるべきだと思うね。今はたった一人しか持っていないけど、ショウヘイ・オオタニのような唯一無二の才能に対して報いることができるんだ」

 異例とも言えるルールを好意的に受け取ったウッドワード監督。彼が語った言葉にあるように「大谷ルール」は、野球の戦術を広げる意味でも興味深いものになりそうだ。

構成●THE DIGEGT編集部

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