3月25日に開幕したプロ野球は早くも1か月が経過。絶好調の選手、不振に苦しむ選手など早くも明暗が分かれている。全12球団の開幕1ヵ月「MVP」、「逆MVP」を挙げてみよう。今回はDeNAだ。
●MVP
・上茶谷大河
開幕1か月MVPには、ここまで2勝負けなしの上茶谷を推したい。開幕ローテーション争いに敗れ、当初は中継ぎとしてブルペンに入っていたが、4月1日に巡ってきた先発機会で7回1失点と好投。三浦大輔監督も「一発回答でつかんでくれた」と高評価し、16日のヤクルト戦では、わずか91球で完封勝利「マダックス」を記録してみせた。
ルーキーイヤーは7勝と結果を出したが、ここ2年間は計3勝と辛酸を嘗めた右腕。覚悟の4年目は東洋大からプロ1年目まで投げていたフォーム「ダブルプレーン」に戻した。怪我のリスクの高いと言われている投法だが、慣れ親しんだスタイルに変えた成果か、ストレートの強さが復活。ゾーン内での勝負が可能となり、投手優位のカウントで試合を進められている。
併せて新球シュートとフォークの変化球を会得。オープン戦では「シュートは良かったが、フォークはイマイチ」ながらも、三浦監督の「止めるなと言われ続けた」の金言もありしっかり自分のモノにしてみせた。23日は6回途中6失点で降板してしまったが、ピンチの場面で味方の痛いエラーも絡み自責点は3。5回までは2失点だっただけに惜しいピッチングだった。
1日は開幕投手の東克樹のアクシデントをフォローし、16日はチームが3連敗、ホームでは勝ち星なしの4連敗を止める快投。開幕してからコロナや怪我人に苦しむベイスターズを救った立役者といっても過言ではない。
【動画】衝撃の91球完封! 上茶谷が達成した「マダックス」の瞬間がこれだ
●逆MVP
ロメロ
一方で期待を裏切っているのが、助っ人右腕のロメロだ。初登板となった3月29日の中日戦では8回無失点と快投を見せたものの、その後は3試合連続で5回持たずに降板。カードの初戦を任されての早い回でのKO続きは、中継ぎの負担とチームの勢いを考える面でも痛手となっている。
「コントロールが安定しなかった」と反省しているように、カウントを悪くしてストライクを取りに行くボールを痛打されるケースが悪目立ち。斎藤隆コーチも「良いボールと悪いボールがはっきりしている。また、攻めの意識は感じられるが単調」と評価も辛い。
来日1年目の昨季、一軍デビューした5月は4先発で0勝2敗、防御率7.80と散々だったが、後半戦は大家友和コーチに伝授されたカットボールを武器に9先発で1完封含む5勝(1敗)、7QS、防御率2.09と真価を発揮した。明るく素直な性格のドミニカン。早期復調でメジャーでもプロスペクトとして評価されていたポテンシャル発揮を期待したい。
取材・文●萩原孝弘
【関連記事】故障に泣かされ続けたDeNA齋藤俊介。底抜けの明るさの影にあった壮絶なプロ生活、そして第2の人生への想い
【関連記事】「ホームのファンがブーイング!」大谷翔平の完全試合“阻止”に、バントを試みたアストロズ選手がまさかの手痛い洗礼
●MVP
・上茶谷大河
開幕1か月MVPには、ここまで2勝負けなしの上茶谷を推したい。開幕ローテーション争いに敗れ、当初は中継ぎとしてブルペンに入っていたが、4月1日に巡ってきた先発機会で7回1失点と好投。三浦大輔監督も「一発回答でつかんでくれた」と高評価し、16日のヤクルト戦では、わずか91球で完封勝利「マダックス」を記録してみせた。
ルーキーイヤーは7勝と結果を出したが、ここ2年間は計3勝と辛酸を嘗めた右腕。覚悟の4年目は東洋大からプロ1年目まで投げていたフォーム「ダブルプレーン」に戻した。怪我のリスクの高いと言われている投法だが、慣れ親しんだスタイルに変えた成果か、ストレートの強さが復活。ゾーン内での勝負が可能となり、投手優位のカウントで試合を進められている。
併せて新球シュートとフォークの変化球を会得。オープン戦では「シュートは良かったが、フォークはイマイチ」ながらも、三浦監督の「止めるなと言われ続けた」の金言もありしっかり自分のモノにしてみせた。23日は6回途中6失点で降板してしまったが、ピンチの場面で味方の痛いエラーも絡み自責点は3。5回までは2失点だっただけに惜しいピッチングだった。
1日は開幕投手の東克樹のアクシデントをフォローし、16日はチームが3連敗、ホームでは勝ち星なしの4連敗を止める快投。開幕してからコロナや怪我人に苦しむベイスターズを救った立役者といっても過言ではない。
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●逆MVP
ロメロ
一方で期待を裏切っているのが、助っ人右腕のロメロだ。初登板となった3月29日の中日戦では8回無失点と快投を見せたものの、その後は3試合連続で5回持たずに降板。カードの初戦を任されての早い回でのKO続きは、中継ぎの負担とチームの勢いを考える面でも痛手となっている。
「コントロールが安定しなかった」と反省しているように、カウントを悪くしてストライクを取りに行くボールを痛打されるケースが悪目立ち。斎藤隆コーチも「良いボールと悪いボールがはっきりしている。また、攻めの意識は感じられるが単調」と評価も辛い。
来日1年目の昨季、一軍デビューした5月は4先発で0勝2敗、防御率7.80と散々だったが、後半戦は大家友和コーチに伝授されたカットボールを武器に9先発で1完封含む5勝(1敗)、7QS、防御率2.09と真価を発揮した。明るく素直な性格のドミニカン。早期復調でメジャーでもプロスペクトとして評価されていたポテンシャル発揮を期待したい。
取材・文●萩原孝弘
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