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プロ野球

“ミスター横浜大洋”遠藤一彦が来季のDeNAに太鼓判! OB集結人事は「本来のベイスターズらしいムードでやれる」

萩原孝弘

2021.11.24

ベイスターズOBも来季のDeNAにワクワク。その理由とは? 写真:萩原孝弘

ベイスターズOBも来季のDeNAにワクワク。その理由とは? 写真:萩原孝弘

 白に濃紺のスマートなユニフォームをサラリと着こなし、横浜大洋ホエールズのアイコン的存在だった遠藤一彦氏。最多勝2回、沢村賞も獲得したエース右腕が横浜スタジアムにほど近く、ホエールズファンの集う店「まるは」でトークショーを行ない、現役時代の秘話や三浦ベイスターズへの思いを語った。

 遠藤氏は、盟友と言われた1学年上の斉藤明夫さんとの関係や、入団直後の別当薫監督からのサイドスロー転向指令、“ダンプ”辻恭彦氏の紹介で阪神の村山実氏からフォークボールを伝授され、「夜もビール瓶を指で挟んでトレーニングを積んだ」など様々な秘話を披露。さらに巨人のウォーレン・クロマティを打ち取った際の頭を指す“ここが違うよ”ポーズは「いつかやってやろうと思って準備していた」とも語った。

 また、先日急逝した古葉竹識氏の監督時代は「キャンプでは休みの日にコーチが部屋周りをして、そこのスナックにボトルあるぞ、行って来いと言われた。ミーティングもなかった」など意外なエピソードも明かした。名将と言われた古葉氏だったが結果は出せず、「もう少し大人のチームだと思っていたと仰ってました。右打ちや犠牲フライなどできなかったですからね」としみじみとつぶやいた。

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 今シーズンは最下位に沈んだ古巣・ベイスターズについて遠藤氏は、「今年は怪我などで投手が揃わなかったが、来年は戻ってくる。他球団と遜色はないので期待感がある」と分析。「先発ができて、2ケタ勝利の経験のある左ピッチャーが揃っている」と、エース・今永昇太を筆頭とするサウスポーたちに期待を寄せた。

 なかでも「坂本(裕哉)はいいものを持っていますし、デビューした時の怪我が無かったらもっと勝っていたでしょう。怪我明けの東(克樹)は来年活躍するでしょう。2人がローテーションを守れれば」と、立命館大出身コンビをキーマンに挙げた。

 今季から斎藤隆、鈴木尚典、石井琢朗らがコーチとして横浜に帰ってきた。それについて「TBS時代は親会社の関係が強くありましたし、高田GMの時は巨人色が出ていました。そこからやっと脱却して生え抜きのOBが帰ってきて、本来のベイスターズらしいムードでやれるでしょう」と歓迎した。

 攻撃面は「3割打者もいっぱいいるのでどうつなげていくのかを、尚典と琢朗が経験を元に知恵を絞り出してくれるでしょう」とし、投手陣には「隆が大輔のつなぎ役として選手に伝えてくれれば」とチーム力の底上げに期待した。

 ベイスターズには遠藤氏より年長の田代富雄コーチや、小谷正勝コーチングアドバイザーも在籍しているが、自らも「声がかかれば」と前向きな姿勢も明らかにした遠藤一彦氏。決して強いとは言えないホエールズを引っ張り続けたエースは、いまも変わらぬ横浜への愛着を胸に秘めていた。

写真・取材・文●萩原孝弘
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