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MLB

大谷翔平の“新魔球”は「比類なき」レベルに! 米データ専門サイトが独自分析で驚嘆「彼には頭が下がるばかりだ」

THE DIGEST編集部

2022.04.23

アストロズ打線を翻弄した大谷のスライダー。そのボールは多士済々の米球界でも屈指のものとなっている。(C)Getty Images

アストロズ打線を翻弄した大谷のスライダー。そのボールは多士済々の米球界でも屈指のものとなっている。(C)Getty Images

 大谷翔平の2022年初勝利をもたらした“魔球”に対する反響が続いている。

 クローズアップされ続けているのは、現地時間4月21日に行なわれたヒューストン・アストロズ戦で、先発マウンドに立った大谷が投球の軸としたスライダーだ。
【動画】スライダーでアストロズ打線を翻弄! 大谷翔平の12Kハイライトをチェック

 この試合で27歳のサムライは、6回(81球)を投げて被安打1、無四球、12奪三振という好投を披露したのだが、とりわけスライダーが冴えていた。最大で20インチ(約50.8センチ)も水平方向に曲がったというそれは、百戦錬磨の敵将ダスティ・ベイカーをして「誰も彼のスライダーの本当の威力に気づいていない」と脱帽させた。

 アストロズの強打者たちのバットが面白いように空を切り、空振り率は脅威の73.3%を誇った。そんな大谷のスライダーの凄みは、詳細なデータが何よりも物語る。米データ専門サイト『Fan Graphs』がレポートでまとめたところによれば、このアストロズ戦のCSW%(見逃し・空振りでのストライク取得率)は、MLBキャリアハイとなる46.9%にまで達していた。

 もっとも、この新たな“魔球”は今年に入ってからキレ味を増した感がある。ありとあらゆる投手データを日夜分析している『Fan Graphs』は、「昨年まではそこまで驚くほど傑出したボールではなかった」と指摘。そのうえで「だが、今年はオオタニ自身も変化に気づいている。彼の投球割合の実に三分の一がスライダーになっている」とした。

 ただ、成長度合いは周囲の凄まじい。同メディアも、「コーリー・クルーバーやアーロン・バマーといったメジャー屈指のスライダーの使い手たちのような変化量に、スピードが混ざり、オオタニのスライダーは比類なきものになっている。これまでよりも34%も変化率が増し、球速も4.8キロも上がったのだ。これは物理的な法則にあらがう進化だ」と強調している。

 100マイル(約160.9キロ)を超える4シームに、以前から決め球として高く評価されていたスプリット、そこに「比類なき」スライダーが加わった。この投球幅の拡大により、「投手・大谷」の存在感はより強まったと言えるだろう。

 そんな大谷の飛躍について、かねてから彼を分析する『Fan Graphs』は、レポートをこう結んでいる。

「もう彼には頭が下がるばかりだ。オオタニは、昨年の時点でMVP級のDHでもありながら、オールスター級の投手として、すでに想像を絶する存在だった。にもかかわらず、それよりも優れた存在になろうとしている。彼はまさにシューティングスターであり、おそらく二度と見ることのできない選手だ。そんな選手が我々の目の前でどんどん良くなっているのだ」

 MLBの頂点に達してなお、日進月歩で成長を続ける大谷。周囲を驚かし続ける偉才は、日々興味深い存在となっていっている。

構成●THE DIGEST編集部

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