大谷翔平の2022年初勝利をもたらした"魔球"に対する反響が続いている。
クローズアップされ続けているのは、現地時間4月21日に行なわれたヒューストン・アストロズ戦で、先発マウンドに立った大谷が投球の軸としたスライダーだ。
【動画】スライダーでアストロズ打線を翻弄! 大谷翔平の12Kハイライトをチェック
この試合で27歳のサムライは、6回(81球)を投げて被安打1、無四球、12奪三振という好投を披露したのだが、とりわけスライダーが冴えていた。最大で20インチ(約50.8センチ)も水平方向に曲がったというそれは、百戦錬磨の敵将ダスティ・ベイカーをして「誰も彼のスライダーの本当の威力に気づいていない」と脱帽させた。
アストロズの強打者たちのバットが面白いように空を切り、空振り率は脅威の73.3%を誇った。そんな大谷のスライダーの凄みは、詳細なデータが何よりも物語る。米データ専門サイト『Fan Graphs』がレポートでまとめたところによれば、このアストロズ戦のCSW%(見逃し・空振りでのストライク取得率)は、MLBキャリアハイとなる46.9%にまで達していた。
もっとも、この新たな"魔球"は今年に入ってからキレ味を増した感がある。ありとあらゆる投手データを日夜分析している『Fan Graphs』は、「昨年まではそこまで驚くほど傑出したボールではなかった」と指摘。そのうえで「だが、今年はオオタニ自身も変化に気づいている。彼の投球割合の実に三分の一がスライダーになっている」とした。
ただ、成長度合いは周囲の凄まじい。同メディアも、「コーリー・クルーバーやアーロン・バマーといったメジャー屈指のスライダーの使い手たちのような変化量に、スピードが混ざり、オオタニのスライダーは比類なきものになっている。これまでよりも34%も変化率が増し、球速も4.8キロも上がったのだ。これは物理的な法則にあらがう進化だ」と強調している。
100マイル(約160.9キロ)を超える4シームに、以前から決め球として高く評価されていたスプリット、そこに「比類なき」スライダーが加わった。この投球幅の拡大により、「投手・大谷」の存在感はより強まったと言えるだろう。
そんな大谷の飛躍について、かねてから彼を分析する『Fan Graphs』は、レポートをこう結んでいる。
「もう彼には頭が下がるばかりだ。オオタニは、昨年の時点でMVP級のDHでもありながら、オールスター級の投手として、すでに想像を絶する存在だった。にもかかわらず、それよりも優れた存在になろうとしている。彼はまさにシューティングスターであり、おそらく二度と見ることのできない選手だ。そんな選手が我々の目の前でどんどん良くなっているのだ」
MLBの頂点に達してなお、日進月歩で成長を続ける大谷。周囲を驚かし続ける偉才は、日々興味深い存在となっていっている。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】なんと50センチ以上も変化! 大谷翔平の"新魔球"スライダーはなぜ活かされたのか?「今まで最高レベルだった」
【関連記事】大谷翔平の打撃を落合博満が分析!「日本の球界なら直したがる」スイングを"伝説の三冠王"はどう見ているのか?
【関連記事】「宇宙人が帰ってきた!」大谷翔平"12K+2安打2打点"の異次元ぶりに米記者ら絶賛!「多くの人がオオタニを目指せばいいのに」名伯楽は想いを吐露も
クローズアップされ続けているのは、現地時間4月21日に行なわれたヒューストン・アストロズ戦で、先発マウンドに立った大谷が投球の軸としたスライダーだ。
【動画】スライダーでアストロズ打線を翻弄! 大谷翔平の12Kハイライトをチェック
この試合で27歳のサムライは、6回(81球)を投げて被安打1、無四球、12奪三振という好投を披露したのだが、とりわけスライダーが冴えていた。最大で20インチ(約50.8センチ)も水平方向に曲がったというそれは、百戦錬磨の敵将ダスティ・ベイカーをして「誰も彼のスライダーの本当の威力に気づいていない」と脱帽させた。
アストロズの強打者たちのバットが面白いように空を切り、空振り率は脅威の73.3%を誇った。そんな大谷のスライダーの凄みは、詳細なデータが何よりも物語る。米データ専門サイト『Fan Graphs』がレポートでまとめたところによれば、このアストロズ戦のCSW%(見逃し・空振りでのストライク取得率)は、MLBキャリアハイとなる46.9%にまで達していた。
もっとも、この新たな"魔球"は今年に入ってからキレ味を増した感がある。ありとあらゆる投手データを日夜分析している『Fan Graphs』は、「昨年まではそこまで驚くほど傑出したボールではなかった」と指摘。そのうえで「だが、今年はオオタニ自身も変化に気づいている。彼の投球割合の実に三分の一がスライダーになっている」とした。
ただ、成長度合いは周囲の凄まじい。同メディアも、「コーリー・クルーバーやアーロン・バマーといったメジャー屈指のスライダーの使い手たちのような変化量に、スピードが混ざり、オオタニのスライダーは比類なきものになっている。これまでよりも34%も変化率が増し、球速も4.8キロも上がったのだ。これは物理的な法則にあらがう進化だ」と強調している。
100マイル(約160.9キロ)を超える4シームに、以前から決め球として高く評価されていたスプリット、そこに「比類なき」スライダーが加わった。この投球幅の拡大により、「投手・大谷」の存在感はより強まったと言えるだろう。
そんな大谷の飛躍について、かねてから彼を分析する『Fan Graphs』は、レポートをこう結んでいる。
「もう彼には頭が下がるばかりだ。オオタニは、昨年の時点でMVP級のDHでもありながら、オールスター級の投手として、すでに想像を絶する存在だった。にもかかわらず、それよりも優れた存在になろうとしている。彼はまさにシューティングスターであり、おそらく二度と見ることのできない選手だ。そんな選手が我々の目の前でどんどん良くなっているのだ」
MLBの頂点に達してなお、日進月歩で成長を続ける大谷。周囲を驚かし続ける偉才は、日々興味深い存在となっていっている。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】なんと50センチ以上も変化! 大谷翔平の"新魔球"スライダーはなぜ活かされたのか?「今まで最高レベルだった」
【関連記事】大谷翔平の打撃を落合博満が分析!「日本の球界なら直したがる」スイングを"伝説の三冠王"はどう見ているのか?
【関連記事】「宇宙人が帰ってきた!」大谷翔平"12K+2安打2打点"の異次元ぶりに米記者ら絶賛!「多くの人がオオタニを目指せばいいのに」名伯楽は想いを吐露も