勝負の行く末を左右する場面での判定だった。それだけに話題は尽きない。クローズアップされ続けているのは、現地時間4月23日に行なわれたボルティモア・オリオールズ戦での大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)へのそれだ。
【動画】大谷は確信歩きもまさかのストライク判定! 物議を醸したジャッジをチェック
エンジェルスが4対5と競り負けている9回裏。緊張感が漂うなかでの大谷の打席だった。ここでマウンドに立った相手クローザーのホルヘ・ロペスは、眼前に立つ強打者に対して、警戒を強めるあまりに制球がつかず、あっさりとカウント3-0としてしまう。
ここで出塁を許せば、後に控えるのはこの日に2本の本塁打を打っていたマイク・トラウト。無論、オリオールズからすれば、何としても四球は出したくはない局面だ。そこで29歳が投じた96.5マイル(約155.3キロ)の2シームはストライクゾーンから外角に外れてしまう。
これを確固たる自信をもって見送った大谷はすかさず一塁方向へと歩き出し、エンジェルス・ファンが集った球場も大いに沸き立った。だがしかし、球審がコールしたのは、「ストライク!」だった。
思わず大谷も「え?」と苦々しい表情を浮かべた。なおも釈然としない顔つきで仕切り直したのだが、結果は空振り三振。エンジェルスも、緊張が解けたロペスを前に為す術がなく、そのまま敗れた。
もっとも、大谷が下した“セルフジャッジ”の正当性はデータが如実に物語っている。MLBでは公式サイト上で投球チャートが公開されているのだが、当該シーンでロペスが投じた一球は外角に2球分ほど外れていた。
試合結果を左右した“ロペスの一球”。これは現地メディアでも小さくない話題となり続けている。米スポーツ専門メディア『Sportskeeda』のアナリストであるマニー・エステベス氏は、問題のシーンについて「ロペスは明らかにMVPスターの餌食になることを嫌い、外角に逃げるようなボールを投げていた」と回想。そのうえで「四球と思われたボールの判定は観る者に衝撃を与えた」と論じた。
「オオタニは審判の悪質なストライクコールによる犠牲者だ。ただ、これはメジャーリーグが発足して以来、ずっと続いている問題であり、重要なストライクとボールの判定を審判の目だけに依存することの弊害だ」
さらに「『ヒューマンエラー』という言葉が飛び交うようになってはいるが、メジャーリーグの審判は、全くと言っていいほど説明責任を果たしていない」と強調したエステベス氏は、「試合数が多く、悪質な判定がかき消されてしまうことも原因だ。これはテクノロジーをさらに許容すべきという意見をさらに加速させている」と自己分析を展開している。
パターンは違うが、今月24日には、日本球界でも千葉ロッテの佐々木朗希が白井球審のストライク判定を不服として、物議を醸した。こうした事例を減らす意味でも、AIによる判定機能の導入は一考する価値があるのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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エンジェルスが4対5と競り負けている9回裏。緊張感が漂うなかでの大谷の打席だった。ここでマウンドに立った相手クローザーのホルヘ・ロペスは、眼前に立つ強打者に対して、警戒を強めるあまりに制球がつかず、あっさりとカウント3-0としてしまう。
ここで出塁を許せば、後に控えるのはこの日に2本の本塁打を打っていたマイク・トラウト。無論、オリオールズからすれば、何としても四球は出したくはない局面だ。そこで29歳が投じた96.5マイル(約155.3キロ)の2シームはストライクゾーンから外角に外れてしまう。
これを確固たる自信をもって見送った大谷はすかさず一塁方向へと歩き出し、エンジェルス・ファンが集った球場も大いに沸き立った。だがしかし、球審がコールしたのは、「ストライク!」だった。
思わず大谷も「え?」と苦々しい表情を浮かべた。なおも釈然としない顔つきで仕切り直したのだが、結果は空振り三振。エンジェルスも、緊張が解けたロペスを前に為す術がなく、そのまま敗れた。
もっとも、大谷が下した“セルフジャッジ”の正当性はデータが如実に物語っている。MLBでは公式サイト上で投球チャートが公開されているのだが、当該シーンでロペスが投じた一球は外角に2球分ほど外れていた。
試合結果を左右した“ロペスの一球”。これは現地メディアでも小さくない話題となり続けている。米スポーツ専門メディア『Sportskeeda』のアナリストであるマニー・エステベス氏は、問題のシーンについて「ロペスは明らかにMVPスターの餌食になることを嫌い、外角に逃げるようなボールを投げていた」と回想。そのうえで「四球と思われたボールの判定は観る者に衝撃を与えた」と論じた。
「オオタニは審判の悪質なストライクコールによる犠牲者だ。ただ、これはメジャーリーグが発足して以来、ずっと続いている問題であり、重要なストライクとボールの判定を審判の目だけに依存することの弊害だ」
さらに「『ヒューマンエラー』という言葉が飛び交うようになってはいるが、メジャーリーグの審判は、全くと言っていいほど説明責任を果たしていない」と強調したエステベス氏は、「試合数が多く、悪質な判定がかき消されてしまうことも原因だ。これはテクノロジーをさらに許容すべきという意見をさらに加速させている」と自己分析を展開している。
パターンは違うが、今月24日には、日本球界でも千葉ロッテの佐々木朗希が白井球審のストライク判定を不服として、物議を醸した。こうした事例を減らす意味でも、AIによる判定機能の導入は一考する価値があるのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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